玉葱の特徴
家庭では常に在庫に入れておきたい、誰もが知っている一般的な野菜です。辛みと香味が特徴の球根が食用部分です。生で食べても、焼いても炒めても美味しく食べられる便利な野菜です。生では辛みが際立ち、加熱すると甘味が強くなります。切るときに涙がでるのは、刺激のある硫酸アリルが玉葱の細胞から出るからです。
玉葱の名前の由来
球状の形から「玉ねぎ」という名前になりました。
玉葱の歴史背景
玉ねぎの原産地は中央アジアと言われています。歴史は古く、メソポタミア時代の食事に入っていたり、エジプトではピラミッド建設のころにはすでに食べられていたようです。旧約聖書にも玉ねぎの名前が登場します。中世ヨーロッパでは、その臭いから魔よけの一つともされていました。その後ヨーロッパや中東アジア、アメリカに広がっていきました。
日本では江戸末期に長崎に伝わりましたが、まだ食用とはされず、明治時代に北海道で栽培されたのが始まりと言われています。それ以降、西洋料理の広がりとともに人気の食材になりました。
玉葱の流通
通年ありますが、晩春から初夏にかけてが収穫期です。その頃に採れるものを新玉ねぎと言い甘味が多く、生で食べる料理に適しています。
主な産地は、北海道、佐賀県、兵庫県、長崎県、愛知県です。海外からの輸入も多く、中国、タイ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドから入ってきています。
玉葱の選び方
皮が良く乾いていて、つやが良く光っていて、固く締まっているもの。見た目よりも重みのあるもの。芽が出ていたり、黒ずんでいるものは避けましょう。
玉葱の保存方法
常温で風通しの良い場所、なるべく乾燥している場所に置きましょう。
新玉ねぎは水分が多く傷みやすいので、早めに使いきりましょう。
玉葱の栄養
ビタミンB群や食物繊維などを含みますが、あまり多くはありません。ビタミンB1の吸収を助ける硫化アリルや硫化プロピル、サイクロアリインなどの硫化化合物を含むのが特徴です。
硫化化合物:硫黄を含む化合物で、玉ねぎ、ニンニク、にらなどの独特の香味を持つ野菜に含まれます。詳しくはこちら
東洋医学からみた玉葱
属性
寒熱 「温」
昇降 「昇」
臓腑「肺・胃・肝」
五味 「辛・甘」
東洋医学的効能
温中理気:胃腸を温め、気の巡りを改善する。
消食:消化を促進する。
利水消腫:利尿作用でむくみを解消する。
解毒駆虫:毒素を解消し、寄生虫を駆除
通陽:気を巡らせ、体を温める。
体質相性
体を温める作用と気を昇らせる作用があります。「肝陽亢盛」や「陰虚」の方は体に熱がこもりやすいので控えめにしましょう。
玉ねぎの美味しいレシピ
オニオンスープ
材料
玉ねぎ1個、コンソメ1キューブ、塩、コショウ、パセリ、水400ml
①玉ねぎは皮を剥いて、スライスに切り1時間程度置いておく。パセリは葉の部分を取り外し、良く洗い水分をとった後細かく刻んでおく。
②スープ用の深めの鍋にオリーブオイルを入れて玉ねぎを炒める。
③玉ねぎが透明になってきたら、水を400ml入れて、コンソメを入れる。
④煮立ってきたら、味見をして塩、コショウで味を整える。
⑤器に盛り付けて、刻んだパセリを乗せる。
イメージ
<参考>
ウィキペディア 玉ねぎhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%AE