肉・卵

肉類・卵はカテゴリー的にいうと、飽和脂肪酸を含む動物性タンパク質食品です。

 

肉類

 

牛肉

牛肉はステーキや焼き肉、煮込みなど色々な料理に合います。牛肉は和牛の他、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド等からの輸入も多く入ってきています。

牛肉の栄養価の特徴

・牛肉のタンパク質は部位にもよりますが、100g当たりおおよそ20g程度です。アミノ酸スコアのバランスは良く、体の中で利用されやすいタンパク源です。

鉄分が豚肉や鶏肉に比べて多いので、貧血気味の方にはお勧めです。

・脂身には、飽和脂肪酸の量が多いので、量は適量にしましょう。

・尻尾や腱の部分はスジ肉として、コラーゲンが多く含まれています。煮込むことで、美味しく吸収の良い形で食べることができます。

 

豚肉

豚肉はヒレカツ、生姜焼き、肉炒め、角煮、豚汁など、多くの料理があります。豚肉は国産のほか、アメリカなどからの輸入も多く入っています。

豚肉の栄養価の特徴

・豚肉のタンパク質も100gあたり20g程度入っています。アミノ酸スコアも良く、体の中で利用されやすいタンパク質源です。

・ビタミンB群が他の肉と比べて多いのが特徴です。特にビタミンB1、B2、ナイアシンを多く含んでいます。それらの栄養素は糖質や脂質の代謝に必要です。

・脂身には飽和脂肪酸が多いので、量は適量にしましょう。

※豚肉は寄生虫がいる可能性があるので、必ず中まで火を通して食べましょう。

 

鶏肉

鶏肉は照り焼き、唐揚げ、煮込み、焼き鳥などバラエティ豊かな料理が楽しめます。鶏肉は国産のほか、ブラジルやタイなどからの輸入が多く入っています。

鶏肉の栄養価の特徴

・鶏肉のタンパク質は100gあたり20g程度で、アミノ酸スコアのとても良く、体の中で利用されやすいタンパク質源です。その中でも特にささみはタンパク質量が100gあたり24gという高たんぱく食品で、脂肪が少ないので筋肉を鍛えている人や減量中の人にお勧めです。

・ビタミンB群のビタミンB6やナイアシン、パンテトン酸を多く含みます。タンパク質の代謝には欠かせません。

・鶏の胸肉には疲れをとる物質「イミダゾールペプチド(イミダペプチド)」が入っています。脳の疲れにもお勧めです。疲れを摂るためには200~400mg摂るのが良いといわれていますが、鶏むね肉100gには、200mgのイミダゾールペプチドが入っています。

・鶏の皮や手羽先にはコラーゲンが多く入っています。煮だして煮凝りなどにすると食べやすく、凍らせてスープの中に入れることで少しずつ毎日摂ることもできます

 

肉を取り巻く問題

肉は美味しく、高たんぱく食品ですが、実は色々な問題を抱えています。

抗菌剤・ホルモン剤の使用

牛や豚、鶏が生育するうえで、病気になるリスクがあります。そのため、直接抗生物質を投与したり、餌の中に抗菌剤を入れたりします。出荷するときには体内に残らないように量を調整をするようにはなっていますが、抗生物質への耐性菌が実際に鶏の排泄物から見つかっています。

また早く大きく柔らかく成長するように、ホルモン剤を使用しているものも多くあります。

国内生産は、日本国内の基準に沿って行っていて過剰な残留については報告されていませんが、アメリカ・中国・ブラジルなどは基準よりもかなり多い残留が確認されたものもあるのです。海外からの輸入の場合は、いくつかはサンプル検査をしても全ての検査は出来ない状況です。

肉に残留している抗生物質やホルモン剤が体内に入ることで、懸念されることがいくつもあります。ホルモン剤は乳がんや子宮がんの原因をつくるのではないかといわれています。抗生物質は耐性菌をつくり、実際に抗生物質が必要な状況の時に効かない可能性があります。

それに、腸内細菌フローラを壊す可能性があります。そうなると免疫力の低下、ビタミンB群など腸内細菌がつくるビタミンの不足、腸の正常な働きを邪魔することも考えられるのです。

 

食料危機・環境問題

イギリスの有名医学雑誌「The Lancet」に報告された内容によると、世界の人口が爆発的に増えることによって2050年には世界で食料危機が起きることが懸念されています。それの対策として、先進国は肉と砂糖の消費を半分に減らして穀類・野菜・豆類・果物・ナッツなどを多く食べようという内容が掲載されています。

また、肉の生産にあたっては、糞のメタンガス発生による温室ガス問題や広い土地が必要なので森林の伐採、水の汚染、莫大な穀類の消費など、環境問題にもつながってきます。

 

人工肉

食料危機の問題から、最近では植物または動物の細胞から研究室でつくることのできる人工肉が登場しました。

まだアメリカの一部企業しか取り扱いはありませんが、ハンバーガーなど注目を集めている様子です。体への影響は実際のところまだわかっていません。

 

 

鶏卵

鶏卵はどんな料理にも合う最高の食材ですね。新鮮なものは生で食べて美味しく、茹でても煮ても、焼いても色々な食材との相性も抜群です。それにつなぎとして、ケーキやクッキー、ハンバーグなど見えない部分にも使われています。

鶏卵の栄養価の特徴

・卵の栄養価、タンパク質については100gあたり約12gあり、アミノ酸スコアも良く体内で効率よく使われるタンパク源です。その他、卵黄には、ビタミンAやビタミンB群のB1、B2、ビオチン、カルシウムや鉄などが多く入っています。

卵の白身を生で多く食べると、ビオチンの吸収を阻害するので注意が必要です。

卵のカラの色は鶏の種類によって決まります。卵黄の色の濃さは食べている餌によって変わります。

 

うずらの卵

うずらの卵は、主食に使うというよりは、どちらかというと脇役に使われることが多いです。中華丼の上に乗せたり、揚げ物にしたり、とろろの中に生で入れたりします。

うずらの卵の栄養価の特徴

1個がおおよそ10gと小さいのですが、タンパク質は100g中12.6gと鶏卵とほぼ変わりません。鶏卵と比べるとビタミンA、B1、B2を多く含みます。

お店ではなるべく新鮮な物を選びましょう。

 

卵を取り巻く問題

飼料の農薬残留

EUにおいて、農薬が残留している卵が発見されました。日本においては残留しているものの発見はありませんが、海外からの輸入の飼料を使っている状況が多数です。

 

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<参考>

農林水産省  2050年食料需給見通しについて https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/190917.html

厚生労働省
https://www.env.go.jp/council/10dojo/y100-17/ref04.pdf#search=’%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E6%AE%8B%E7%95%99%E8%BE%B2%E8%96%AC’

朝日新聞デジタル 人と地球に健康な食べ方
https://www.asahi.com/articles/SDI201910043122.html

日本アンチエイジングフード協会 人間の免疫系や分泌系を狂わせる抗生物質&成長ホルモン漬けのお肉がこわい

https://anti-agingfood.com/348/

一般財団法人 東京顕微鏡院 動物に使用する薬剤の食品残留規制とその安全性

 https://www.kenko-kenbi.or.jp/science-center/foods/topics-foods/11645.html