日本では昔から土用の丑の日にうなぎを食べる習慣があります。
なぜ、土用の丑の日にうなぎなのでしょうか?
うなぎの特徴
うなぎは淡水魚として知られていますが、その生態は未だに謎が多くあります。
海で産卵、孵化しその後成魚となって川にのぼってきます。その行動は降河回遊と呼ばれています。
うなぎはとても嗅覚が良く、犬と同じくらいの嗅覚を持っています。
うなぎの血液はヒトや他の哺乳類には毒性がありますが、加熱すると変化して毒ではなくなります。
うなぎの流通
うなぎは天然で捕れるもの、稚魚を捕って養殖するものがあります。完全養殖を試験的に行っていますが、まだ商業用として成功はしていません。天然のうなぎは貴重で、流通しているものの多くは養殖です。
現在は中国や台湾からの養殖のうなぎが市場に多く出回っています。
うなぎの食文化
日本では古くから親しまれている食材です。古きは縄文時代の土器からうなぎの骨が見つかり、また奈良時代の万葉集に記録が残っています。川や湿地で取れたこともあり、その後も各地で色々な料理に使われて、人々に愛されてきた魚です。
江戸時代には開拓地の湿地に多くうなぎがいたことから、庶民でも良く食べられていました。その頃から串に刺して焼くかば焼きが一般的でした。江戸で濃い口しょうゆが出回ってから甘辛いタレにつけたかば焼きが人気となり、人々を魅了したのです。
江戸では武士の文化であることから背開きで、大阪では商人の文化であることで腹開きなど地域によって調理方法や味付けが違います。
アジアのマレーシア、フィリピン、中国などでも食べる文化があり、ヨーロッパでは古代ローマ時代から食べていた記録が残っています。イタリア、オランダ、イギリスにはうなぎ料理があります。
日本のうなぎ料理
かば焼き、白焼き、うな重、肝吸い、うざく、ひつまぶし、う巻き、静岡焼など多数あります。
お菓子のうなぎパイや骨せんべいも有名ですね。
うなぎの栄養
うなぎはとても栄養価の高い魚です。
高たんぱくで油が乗っていて、DHAやEPAなどオメガ3の油を多く含んでいます。またビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンD、亜鉛、鉄、カルシウム、銅などを含んでいます。
タンパク質:体をつくる構成成分
DHA:脳の機能を活性化したり、動脈硬化を予防する。
EPA:血液をサラサラにして血管をしなやかにする。
ビタミンA:皮膚や粘膜を強くしたり、目の機能を守る。
ビタミンB1:糖質の代謝や疲労回復に必要
ビタミンB2:脂質の代謝に必要
ビタミンD:骨を強く保つ、免疫強化
亜鉛:細胞の再生、代謝の補助
鉄:赤血球をつくり、貧血予防
カルシウム:骨を強く保つ、筋肉の動きをサポートする
銅:鉄をサポートする
そのため、夏バテ予防に土用の丑の日に食べる習慣があるのですね。
うなぎをとりまく問題
・絶滅危惧種である
うなぎは乱獲や密漁、河川環境の変化や気候の変化により、その個体数が激減しています。ヨーロッパうなぎは絶滅危惧種にしていされています。日本うなぎは指定されていないものの、数の激減には変わりありません。
・食品ロス
個体数が激減しているのに関わらず、生産したうなぎが店頭や飲食店で売れ残り、廃棄されるということが起こっています。食品ロスの問題としてグリーンピース・ジャパンから発表されています。
・輸入うなぎの安全性
以前に中国と台湾からの輸入のうなぎから合成抗菌剤が検出されています。
また産地の偽装や安全性に関する事件が起こっています。
うなぎについて 東洋医学・薬膳の見地から
うなぎは大変滋養のある食品です。「平性」もしくは「微寒性」に分類され、「気血両虚」の胃腸が弱い人は消化がしにくいので控えめにしましょう。「食積痰湿」で消化不良のある人や「肝陽上亢」で高血圧の人は負担がかかるので控えめにしましょう。
東洋医学的効果
・気血を滋養する
・腰や足の重い痛み、しびれの緩和
・骨の灰で家アリの駆除
食べ合わせについて
うなぎと梅干は食べ合わせが悪い
江戸時代からの言い伝えではありますが、現時点では医学的根拠は見当たらないようです。
<参考>
ウィキペディア うなぎ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%8A%E3%82%AE
安全においしく食べるための新しい栄養学 吉田企世子、松田早苗 高橋書店
栄養素図鑑 牧野直子 新星出版社
東方栄養新書 梁こうせんかく メディカルユーコン