クロム (Cr)

クロムは血糖値が気になる方は、特にしっかりとることを心がけたいミネラルです。

 

クロムとは

クロムは原子番号24の元素です。金属で堅く、さびにくいので合金にも使われています。

クロムにはいくつか種類がありますが、体内で栄養素として機能するのは3価クロムです。工業用に使われて、環境汚染物質の原因ともなるクロムは、6価クロムで強力な酸化力を持っています。毒性があり、中毒症も起こします。

土壌にも含まれる物質で、その土地の含まれる量によって野菜や穀類に含まれる量も変わってきます。

体の中では、リンパ腺に多く存在しています。成人の体内に約1.8㎎存在します。

 

クロムの働き

・糖質の代謝

クロムは吸収された後、トランスフェリンという糖タンパクと結合して各細胞へ行き、代謝に関わります。その中でも、特に血中の血糖を細胞へ取り込む働きをするインスリンというホルモンの働きを助けます。インスリンが正常に働くことで、血糖値が一定のレベルで保たれています。膵臓から出るインスリンが少なくなったり、出る反応が鈍くなったりすることで糖尿病のリスクが上がるのです。

 

・脂質の代謝

クロムは、コレステロールや脂肪酸の代謝にも深く関わっていて、血中のコレステロール値が上がりすぎないようにしています。それにより、動脈硬化も防ぐ働きがあります。

 

・リボソームやRNAの合成

クロムは核酸に結合して、リボソームやRNAの合成を促進しています。

 

クロムの必要量

(μg/日)

男性

女性
目安量上限量目安量

上限量

0~5ヶ月

0.8
0.8
6~11ヶ月1.0

1.0


1~17歳





18~75歳以上1050010

500

妊婦



10
授乳婦

10

日本人の食事摂取基準2020より抜粋

 

クロムの過剰症

食事による過剰症はありません。

産業曝露による中毒症の症状としては、アレルギー性皮膚炎、皮膚潰瘍、気管支腫瘍、がん、尿毒症などがあります。

 

クロムの欠乏症

クロムが足りないと、耐糖能異常(血糖値上昇)や動脈硬化が起きます。また、末梢神経障害、角膜障害になることもあります。

 

クロムを多く含む食品

ひじき、昆布、きくらげ、あさり、牡蠣、もち米、小豆など

    

 

クロムを効果的にとるために

クロムの吸収を促進するのはビタミンCです。ビタミンCを含むものを一緒に食べると良いでしょう。

逆にクロムの吸収を邪魔するのは、シュウ酸、フィチン酸、スクロース、グルコースです。

 

クロムを効果的にとることができるレシピ

ひじきサラダ

クロムを多く含むひじきにビタミンCを多く含むパプリカを加えて、クロムの吸収が良くなり効率的に摂ることができるレシピです。

材料 2人分

乾燥ひじき20g、アボカド1個、玉ねぎ1/4個、黄パプリカ1/2個、トマト1個、レモン汁小さじ1、酢小さじ1、オリーブオイル大さじ1、醤油小さじ1

① ひじきは水で戻してから、短時間茹でて水分をきっておく。

② 玉ねぎ、パプリカをせん切り、アボカドを角切りにする。

③ トマトはスライスに切り、皿に丸く敷きつめる。

④ ①と②の材料とレモン汁、酢、オリーブオイルと醤油を和える。パプリカは飾り用に少し取っておく。

⑤ 混ぜたサラダをトマトの上に置き、その上にパプリカを乗せて出来上がり!

 

 

 

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<参考>

厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf#search=’%E6%A0%84%E9%A4%8A%E5%9F%BA%E6%BA%96

国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所 クロム https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail34.html

栄養素図鑑   牧野直子    新星出版社

臨床栄養ディクショナリー   佐々木公子 山本みどり  大池敦子   メディカ出版