春はアサリの美味しい季節です。うまみたっぷりのふっくらアサリを楽しみましょう!
アサリの特徴
日本ではとても一般的で、国内漁獲高が高い貝です。4月末ごろより潮干狩りが解禁され、様々な料理に使えて人気の貝でもあります。この時期は貝の身がふっくらして、旨味も増す美味しい季節です。内海の淡水の混じる浅い海岸エリアで獲れるものと外海で獲れるものがあり、色や模様が様々です。環境に左右されやすく、良い環境に住んでいるものほど殻が薄く模様も美しいと言われています。
アサリの名前の由来
どこの干潟でも獲れることから、漁る(あさる)が名前の由来と言われています。
アサリの歴史背景
日本では古代からアサリを食べていた食文化があります。縄文時代から食されていた痕跡があり、各地に貝塚が残されています。江戸時代には江戸前の名物でもあり、その頃にあさりとねぎを甘辛く煮てご飯にかける深川丼が人気となり、屋台があちこちにありました。
アサリの流通
冬から春にかけてが旬です。春先にグリコーゲンやコハク酸などのうまみ成分が増えてきます。
日本では愛知、静岡、三重、北海道、熊本などが主な産地です。中国や韓国からの輸入もあります。
アサリの選び方
殻付きのものは必ず生きていて、触れると殻を閉じるものを選びましょう。水につけたときに水管を出すもの、水をはくものが鮮度が良いです。殻が開きっぱなしや茶色く変色していたり、加熱しても口を開けないものは死んでいるので、食べるのは避けましょう。晩春から初夏は繁殖期で中毒を起こす可能性もあります。
アサリの下処理
砂抜きして売られているものが多いですが、海水程度の塩水(3%程度)につけて冷暗所に3時間ぐらい置くことでしっかりと砂抜きができます。そのあと真水で殻を良く洗いましょう。
アサリの保存方法
アサリは生ものなので鮮度が重要です。使う分だけ購入してなるべく早めに使いましょう。
使いきれない分は冷凍することができます。冷凍後は冷凍のまま十分に加熱し、早めに使い切りましょう。
アサリの栄養
タンパク質、ビタミンB2、B12、鉄、セレン、タウリンなどを含んでいます。またうまみ成分であるコハク酸を含みます。
アサリの代表的料理
みそ汁、潮汁、酒蒸し、ボンゴレスパゲティ、しぐれ煮、佃煮、深川丼、クラムチャウダーなど
東洋医学からみたアサリ
属性
寒熱「微寒」
燥潤「潤」
昇降「降」
臓腑「肺・胃・脾・腎」
五味「鹹」
東洋医学的効能
潤五臓止消渇:五臓を潤わせて保養する。
清熱化痰止痰:体にこもった余分な熱を収め、粘る痰の多い咳を鎮める。
制酸止痛:胃酸を中和して胃の痛みや胸やけを緩和する。
治湿疹:湿疹に湿布をすると有効
治燙傷:火傷に効果がある。
醒酒:煮物にすると二日酔いを解消する。
体質相性
「肝陽亢盛」の高血圧の方には、余分な熱を収めるので合っています。
「気血両虚」の方には胃の負担になるのでほどほどにしましょう。
「陽虚」の方は、腎機能が弱いので控えめに。
「陰虚」の方は毎日少しずつ摂るのが良いでしょう。
アサリの美味しいレシピ
アサリの酒蒸し
材料2人分
アサリ200g、日本酒30ml、塩ひとつまみ、ニンニクひとかけ、アサツキ1/4束、オリーブオイル
①アサリは購入後、塩水(3%程度)に浸し、冷蔵庫に半日置いて砂抜きをする。
②砂抜きしたアサリを真水で良く洗い、貝の表面の汚れをとる。
③ニンニクをスライスに切り、アサツキは小口切りに切る。
④フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて、中火で加熱する。
⑤ニンニクの香りがたってきたら、アサリを入れる。フライパンを揺らしながらアサリが均等になるようにする。
⑥日本酒と塩を入れて蓋をする。アサリが次々と蓋を開ける。
⑦アサリが蓋を開けたら、火を止めて30秒待つ。
⑧器にアサリを盛り付けて、上にアサツキを飾り出来上がり!
イメージ
<参考>
ウィキペディア アサリ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%83%AA