機能性成分とは
機能性成分は必ず必要というわけではないけれど、あれば体をサポートする働きがある成分のことです。最近はテレビでも色々な機能性成分が紹介されていますね。代表的なものでポリフェールや乳酸菌などは有名です。どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
これらの成分の新しい機能が、最近の研究でどんどん発見されています。
ポリフェノール類
主に植物に含まれている成分です。抗酸化力が高くアンチエイジングに役立つ成分です。その他にも抗菌力があるものや、ホルモンのような働きをするものなど、それぞれが独自の作用をもっています。
アントシアニン、カテキン、ココアポリフェノール、コーヒーに含まれるクロロゲン酸、サポニン、生姜に含まれるショウガオール、イソフラボン、ルチンなど
カロテノイド類
植物や動物に含まれている成分で、色のパワーを持っています。
強力な抗酸化作用で、活性酸素から体を守ります。
リコピン、アスタキサンチン、ルテイン、αカロチン、βカロチン、γカロチンなど
乳酸菌
腸内細菌は免疫力や身体全体的にも関係していて、最近の研究で私たちの健康に色々と関連があることが明らかになってきました。腸内環境を整えることは、体全体に良い影響を与えます。特に善玉菌の乳酸菌は、腸内で大活躍をしているのです。
ビフィズス菌など
難消化性糖質
難消化性糖質は、私たちの体の中で消化・吸収は出来ないのですが、腸内細菌、特に善玉菌のえさとなります。善玉菌が元気でいてくれることで、私たちの健康を支えてくれています。
オリゴ糖、糖アルコールなど
食物繊維
食物繊維は、一昔前までは何の役にも立たないものとみられて見向きもされませんでした。しかし、最近の研究で体内で色々と役に立っていることがわかり、脚光をあびる存在となりました。
食物繊維は体の中では消化・吸収できませんが、体の中から外に余分なものを一緒に出してくれる働きや、良い腸内細菌が住みやすい環境になるようにする助けもしています。
不溶性の食物繊維と水溶性の食物繊維があります。セルロース、キチンキトサン、フコイダン、ペクチンなど
硫黄化合物
玉ねぎやネギ、ニンニク、ワサビなど匂いの強い野菜に含まれるイオウを含む化合物です。
抗酸化作用が強く、活性酸素から体を守ってくれます。
アリシン、イソチオシアネートなど
ビタミン様物質
ビタミンと同じような作用がありますが、体内でも合成されているため、必須栄養素のビタミンには入っていない物質です。
コリン、リポ酸、イノシトール、PABA、ビタミンP、ビタミンU、ビタミンL、ユビキノン(コエンザイムQ)、カルニチンなど
その他のファイトケミカル
他にも、自然界には多数のファイトケミカルが存在します。
カプサイシン、ナットウキナーゼ、CPP、タウリン、βグルカン、ラクトフェリン、グルコサミン、GABAなど
色々な食品を食べることで、色々な種類のファイトケミカルを体にとり入れることができます。特に野菜には、多くのファイトケミカルが含まれています。
なるべく野菜を多く食べて、活性酸素から体を守りましょう。
<参考>
臨床栄養ディクショナリー 山本みどり 佐々木公子 大池敦子 メディカ出版
食べて治す 最新栄養成分事典 中嶋洋子 蒲原聖可 主婦の友社
栄養素図鑑 牧野直子 新星出版社