レンコンの特徴
レンコンはハスの地下茎の部分を食べる野菜です。通年ありますが、11月から3月が旬で美味しい時期になります。ハスは水中で生きる植物ですが、水底の泥の中で肥大し、いくつかの節でつながっています。切ると穴がいくつも空いているのは通気口になっているのです。この穴が「先が見通せる」と縁起の良い野菜として、おせち料理にもおなじみです。
レンコンの名前の由来
「蓮」という名前の語源は、花の部分の花びらが落ちた実の部分がハチの巣に見た目が似ていることから「はちす」と呼ばれ、それが転じて「はす」になったと言われています。
レンコンの歴史背景
原産地ははっきりしていませんが、中国、インド、エジプトなど色々と説があります。日本では2000年以上前に伝わったとされていますが、食用としてはあまり定着しませんでした。食用として栽培が始まったのは江戸中期ごろとされていて、明治時代に中国から入ったものから本格的に栽培されるようになったと言われています。
レンコンの流通
冬が旬の野菜です。茨城県、徳島県、愛知県、山口県、佐賀県などが有名な生産地です。泥がついたまま出荷されるのは、鮮度を保ち日持ちするためです。
粘り気が強くて細身の日本種と、ずんぐりとして糸を引かない中国種があります。
レンコンの選び方
ふっくらとして丸みがあり、節の両端がしまっているもの、まっすぐに伸びて、つやがあるもの、切り口が黒ずんでいないものが良いとされています。シャキシャキとした食感が好きな方は先端の細く小さいもの、もっちりと芋のような食感が好きな方は根元の太めのものを選びましょう。
レンコンの保存方法
濡らした新聞紙に包んでからビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。
レンコンの下処理
レンコンはアクが強いので、切り口がすぐに茶色くなります。それを防ぐために酢水につけましょう。皮は縦にむきます。レンコン独特のシャキシャキとした食感を楽しむには、加熱時間が長いと歯ごたえが無くなるので、加熱は短時間にしましょう。
レンコンの栄養
レンコンは、いも類と同様に糖質の多めの野菜です。食物繊維、ビタミンB群、ビタミンC、カリウムなどの栄養素を含んでいます。100gあたり66kcalです。
ムチン:レンコンの糸はムチンという水溶性の糖たんぱく質です。胃腸の保護に作用します。
東洋医学(薬膳)からみたレンコン
属性
寒熱「平」
収散「収」
潤燥「潤」
臓腑「心・肝・脾・胃」
五味「渋・甘」
東洋医学的効能
清熱解暑:体にこもった余分な熱を収め、暑気あたりを解消する。(生)
生津止渇:喉を潤し、渇きを収める。(生)
解酒毒:酒の毒を解消する。(生)
健脾養胃:胃腸を丈夫にする。
止瀉:下痢を止める。(加熱)
涼血散瘀:血液中の余分な熱を取り除き、血行を良くする。(加熱)
養血:血を養う
安五臓:五臓を整える。
体質相性
レンコンはどの体質の人も合います。ただし量をとりすぎると消化しにくく、お腹が張りやすくなるので気をつけましょう。
レンコンの美味しいレシピ
レンコンのきんぴら
材料4人分
レンコン150g、にんじん1/3本、油適量、砂糖小さじ1、みりん大さじ1、醤油大さじ1.5、白ごま、ごま油、鷹の爪
①野菜は良く洗う。ニンジンは皮をむいてせん切りに切る。レンコンも皮をむき、薄いいちょう切りに切り、酢水につける。
②レンコンは酢水から出しさっと水洗いをして、水を切る。
③フライパンに油を入れてにんじん、レンコン、鷹の爪を入れて炒める。
④ニンジン、レンコンに火が通ってきたら砂糖、みりん、醤油を入れてさらに炒める。
⑤レンコンがシャキシャキ感がなくならないように、火が通りすぎないうちに火を止めて白ごまを振る。好みでごま油も加える。
⑥器に盛り付けて出来上がり!
イメージ
<参考>
ウィキペディア レンコン https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%B3
東方栄養新書 梁 こう千鶴 メディカルユーコン