生で食べても煮ても焼いても、それに干物にしても美味しいスルメイカの詳しい情報をお伝えします。
スルメイカの特徴
スルメイカは秋が旬です。日本のイカの中では一番収穫量が多く、刺身や煮物やフライなどにして食べることが多いイカです。その他、塩辛やするめなどの加工品としても使われます。
スルメイカの歴史背景
日本の近海で捕ることができたスルメイカは、古くから日本人に親しまれてきた海産物です。奈良時代には、干して加工したするめが献上されていたという記録があります。また、その後も足が多いことから”あし(お金)”に通じると言われ、縁起物の贈答品として用いられてきました。また、するめを「あたりめ」と呼ぶのは擦る目という言葉が縁起が良くないとされて逆の意味の「当たり」に置き換えたとされています。また婚礼の際にも昔から使われてきて「寿留女」と書いて花嫁が長くその家に留まるようにとの願いが込められていたということです。
スルメイカの流通
日本沿岸の北太平洋が主な生息地で、日本での水揚げ量が一番多くなっています。春から秋までが主な流通時期ですが、秋のするめいかが一番身が大きく最盛期です。
北海道、三陸、日本海沿岸が主な水揚げ地です。
スルメイカの選び方
獲れたての新鮮なスルメイカは胴が透き通るような褐色で、弾力や張りがあり、目が生き生きとして飛び出しています。また、内臓はしっかりしていて、綺麗なものが新鮮です。新鮮であれば、内臓や墨なども料理に使うことが出来ます。
スルメイカの下処理方法
①胴体の内側に指を入れて内臓と足の付け根をはずす。
②墨袋を潰さないように気をつけながら、足をゆっくり少しずつ引っ張って内臓を外す。
③目とくちばし、透明の甲、内臓と墨袋を丁寧に外す。
④水洗いをする。
⑤いかの皮をむく時には縦に包丁を入れて開き、布きんで端から薄皮をむく。
スルメイカの保存方法
購入後はなるべく早めに内臓を外して、冷蔵庫へ入れましょう。
スルメイカは新鮮さが命です。早めに食べましょう。
スルメイカの栄養
高蛋白質、低脂肪の食品です。コレステロールが多めなのですが、タウリンも含んでいるので体内でのコレステロール生成にはあまり影響がないと言われています。
タウリン:タウリンは肝臓の解毒作用を促します。また血中コレステロールの増加を抑制します。
東洋医学(薬膳)からみたスルメイカ
属性
寒熱 「平」
潤燥 「潤」
臓腑「脾・肝・腎」
五味「甘、塩」
東洋医学的効能
養血滋陰:血液を補強し、体を潤す。
補肝腎:肝と腎を補い機能を回復する。
体質相性
「気血両虚」「老人」「食積痰湿」の人は胃腸に負担がかかるので控えめにしましょう。
「陽虚」冷え性で腎臓に負担がかかるので、控えめにしましょう。
「陰虚」の人にはイカの潤いは良いのですが、多く摂り過ぎると負担になるので適量範囲で留めましょう。
スルメイカの美味しいレシピ
スルメイカと里芋の煮付け
材料4人分
スルメイカ1杯、里芋8個、酒大さじ1、みりん大さじ1、砂糖小さじ1、醤油大さじ2
①スルメイカは内臓と甲を取り除き、良く洗い輪切りにする。下足は4等分に切る。
②里芋は洗って泥を取り除き、袋に入れて電子レンジで500w3分加熱する。取り出してふきんを使って皮をむく。2等分程度に切る。
③鍋に里芋を入れて水と調味料を加え中火にかける。
④里芋が柔らかくなってきたら、イカを入れて煮る。
⑤イカの色が変わったら火を止めて器に盛り付ける。
イメージ
<参考>
ウィキペディア するめいか https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%82%AB
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