椎茸は日本を代表するきのこで、世界的にも有名です。
旨味が多く、色々な料理に使われる万能な食材のひとつです。日本の伝統食には欠かせないきのこですね。
椎茸の名前の由来
シイノキに生えるので、この名がつきました。
椎茸の歴史背景
椎茸は日本原産のきのこです。室町時代にはすでに食べられていたようです。本格的に栽培が始まったのが江戸時代でしたが、なかなか定着するのが難しく、方法を色々と模索し苦労の末に幕末に胞子を付着させる方法が出来上がったのです。
椎茸の流通
春と秋が旬です。流通している椎茸はほぼ栽培ものなので、年間通して食べることができます。
日本では徳島県が最も多くあとは、鳥取、新潟県、群馬県、茨城県、栃木県など多くの場所で栽培されています。あとは中国からの輸入があります。
肉厚で笠が開ききっていないものを「どんこ(冬茹)」といい、薄手で笠が開いているものは「香信」といいます。肉厚で笠の表面に模様が入っているものは「はなどんこ(花冬茹)」と呼ばれ高級品とされています。
椎茸の選び方
肉がふくよかでカサが開ききっていないもの。裏側が白色でひだがしっかりしていて、湿っているもの。軸が短くて太いものが良いです。
椎茸の保存方法
乾燥しないように、袋に入れて冷蔵庫に保管します。水が付くと傷むので、温度差で袋の中に水滴ができないようにしましょう。切って冷凍しておくことができます。
また多すぎて使いきれない場合は乾燥させておくと日持ちします。それに天日干しをすることによって、ビタミンDが増え、さらに旨味も凝縮されるのでお勧めです。
椎茸の下処理
椎茸の旨味は笠の表面にあります。水洗いするととれてしまうので、軸を外してぬれぶきんで汚れをとります。軸は堅い部分(石づき)は取り除き、縦にさいてお吸い物などに入れると美味しく食べることができます。
椎茸の栄養
ローカロリーで、ビタミンB、ビタミンB2、食物繊維を含んでいます。
椎茸にはうま味成分としてグアニル酸やグルタミン酸が含まれ、干しシイタケの戻し汁を出汁として利用します。
椎茸の料理
煮物、天ぷら、お吸い物、鍋物、焼き物、佃煮、加工品(干しシイタケなど)など
干しシイタケについて
干しシイタケは、椎茸を乾燥させて保存性を高めたものです。乾燥により、旨味や香りの成分が凝縮され、色々な料理に使われます。干しシイタケを戻した汁は、だし汁として利用されます。干しシイタケは天日に干すことでビタミンD2が増えます。椎茸のうま味成分や香り成分は熱に弱いため、干しシイタケは冷水で5時間以上かけて戻すことが必要です。
東洋医学(薬膳)からみた椎茸
寒熱:「平(涼)」
昇降:「降」
東洋医学的効能
・清暑熱:夏バテを解消し、体にこもった余分な熱を収める
・補脾益気:胃腸を養い、元気をつける
体質相性
「肝陽亢盛」の人はのぼせやすい性質があり、椎茸の「平(涼)」性の気を降ろす作用で落ち着かせるので向いています。
「陽虚」「妊婦」の方には向いていません。
「老人」「小児」の方には消化が悪いので食べ過ぎないようにしましょう。
椎茸の美味しいレシピ
椎茸の肉詰めフライ
材料 2人分
椎茸4個、鶏ひき肉60g、玉ねぎ1/4個、パン粉、卵1個、小麦粉、油
①玉ねぎはみじん切りにする。
②卵は割りほぐし、半量はとっておく。
③ボウルに玉ねぎ、鶏ひき肉、パン粉、卵1/2個分、塩胡椒を入れて、良く混ぜ合わせる。
④椎茸は軸を外し、表面をぬれぶきんで拭いて③の肉だねを片面に詰めて、もう1枚の椎茸を上に乗せる。
⑤④の椎茸肉詰めに小麦粉をまぶしてから卵をからめ、パン粉をつける。
⑥160度に温めた油に⑤の椎茸の肉詰めを入れて揚げる。
⑦皿に盛り付けて出来上がり!
イメージ
<参考>
ウィキペディア 椎茸 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%B1
東方栄養新書 梁こうせんかく メディカルユーコン