秋になると爽やかなかぼすが、食卓にひとあじ旬の味覚を届けてくれますね。
焼き魚にも鍋物にも合い、素材の味を引き立ててくれる名脇役です。
かぼすの名前の由来
名前の由来ははっきりとはしていませんが、ダイダイの古名「かぶす」が「かぼす」に転じたものではないかといわれています。
かぼすの歴史背景
日本でダイダイなどの、酸味の強い柑橘類はだいぶ前から食べられていました。しかし何時から、かぼすを食用として使われるようになったのかはわかっていません。
主産地の大分では、1695年に宗玄という医師が京都から持ち帰ったと伝えられています。大分には樹齢200年前後の木が今もあるそうです。
かぼすの流通
かぼすはハウス物は3月~7月、露地物が8月~10月にかけて収穫されます。ちょうど初秋にさんまが旬の時期を迎えるので、さんまの塩焼きと組み合わされることも多いですね。さんまの臭みをかぼすのさわやかな香りで消す、とても良いコンビネーションです。
生産量は、大分県、愛媛県、宮崎県の順となっています。
同じ時期に出回るので、すだちと紛らわしいのですが、大きい方が「かぼす」、小さい方が「すだち」です。
かぼすの料理
かぼすは、焼き魚に添えられるほか、ドレッシングやポン酢の代わりとして、鍋物や刺身、サラダに使われることも多いです。また、果汁がさっぱりしているので、お酒と合わせても旬を味わえます。
果汁は色々なデザートにも使われています。
かぼすの選び方
皮に張りがあり、緑色が濃くつやのあるものが酸味、香りともに良いです。
かぼすの保存方法
温度が高いと急速に質が落ちるので、風通しの良い冷暗所か冷蔵庫に保管しましょう。
購入してからしばらくすると香りが低下します。早めに使いましょう。
かぼすの栄養
柑橘類の中でも糖分が少なく、酸味が強いのが特徴です。その酸味は有機酸で4~6%あります。そのうちの85%がクエン酸です。またビタミンCやカリウムを含みます。
※クエン酸が多いので、疲労回復に役立ちます。
かぼすの加工品
ジャム、ジュース、ドレッシング、ゼリー、リキュールなど
かぼすの皮を餌に使った「かぼす鰤」、「かぼすひらめ」もあります。魚の臭みが減ると人気です。
かぼすの美味しいレシピ
ポテトかぼすサラダ
材料 2人分
かぼす1個、じゃが芋大きめ1個、きゅうり1/2本、マヨネーズ大さじ2、塩適量、茹でビーツ1個、キヌア20g、アーモンド10g、かぼちゃの種10g、イタリアンパセリ1本、オリーブ、トマトチリソース
①じゃが芋は皮ごと茹でて、竹串が刺さったら水をきり皮をむく。
②じゃが芋はつぶして冷ます。キヌアは茹でておく。
③きゅうりをスライスに切って塩でもむ。茹でビーツを千切りに切る。
④冷めたじゃが芋にきゅうりを入れて、塩、マヨネーズで味をつける
⑤かぼすは半分に切る。アーモンドはざく切りに切る。
⑥ポテトサラダを皿に盛り付けて、周りにイタリアンパセリ、キヌア、茹でビーツ、アーモンド、かぼちゃの種、オリーブとかぼすを添える。トマトチリソースも添える。
⑦食べる時にポテトサラダにかぼすの果汁をしぼる。
イメージ
何にでも合うかぼす酢みそ
材料
かぼす1個、白みそ50g、みりん大さじ1、酒大さじ1、砂糖大さじ2
①かぼすを半分に切り、果汁をしぼる
②鍋に白みそをいれて、みりんと酒でのばす。
③②のみそに砂糖も加えて混ぜ合わせる。
④③の鍋を弱火にかけて、少しフツフツとして照りが出たら火を止める。
⑤最後にかぼすの絞り汁を入れて出来上がり。
※和え物にしても、ディッピングソースとしても美味しいです。特に魚介類が入るメニューには合います。
イメージ
蜂蜜かぼすゼリー
材料
かぼす2個、砂糖30g、水、粉寒天4g、はちみつ
①かぼすは半分に切ってしぼる。
②かぼすの絞り汁と水を合わせて500㎖にする
③粉寒天と砂糖、②を鍋に入れて、火にかける。
④沸騰したら、火を止めて器に入れる
⑤粗熱がとれたら、冷蔵庫で冷やす。
⑥食べる時にゼリーの上から、好みの量のはちみつを加える。
イメージ
<参考>
ウィキペディア かぼす https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9C%E3%82%B9