イチジクは、夏の終わりから秋の初めが旬の果物です。ねっとりした優しい甘味とユニークな形が特徴です。身が柔らかく、お年寄りから子供まで食べやすい果物です。
イチジクの魅力についてお伝えします。
イチジクの名前の由来
イチジクは、とても可愛い形をしていますよね。果実の内側に多数の小花を密生した花托が大きくなって出来るのですが、この花を外から見ることが出来ないので「無花果」と呼ばれるようになりました。
イチジクの歴史
イチジクの原産地は、アラビア半島南部から西アジアです。
イチジクの歴史は古く、1万1千年以上前の新石器時代の遺跡から発見されていて、古代から人に食べられていたことがわかっています。そして、キリスト教の聖書にもよく登場していて、その頃にはもうすでに栽培されて、人々が日常的に食べていました。
日本には17世紀ごろにポルトガル人によって持ち込まれ、栽培されて食べられるようになりました。その頃の品種は今でもあるのですが、今ポピュラーなものは明治の末にアメリカから入ってきた品種です。
国内での生産
愛知県、和歌山県、兵庫県、福岡県、大阪府が主な生産地です。
ハウス物は4~8月、露地物は8月~11月頃に収穫期を迎えます。
イチジクの保存
イチジクはあまり長くは保存することは出来ません。
常温だと1~2日
冷蔵庫で3~4日ぐらいです。
身が柔らかく、傷ができやすいのでやさしくさわりましょう。
傷になっているところや果物の先端の「目」と呼ばれているところが割れていると、カビが生えたら急速に腐敗が進むので、購入したらなるべく早く食べましょう。
イチジクの栄養
イチジクは果糖、カリウム、カルシウム、食物繊維などを含んでいます。食物繊維は水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維の両方を含んでいます。
また、生のイチジクにはタンパク質分解酵素のフィシンという成分が含まれていて、タンパク質の肉などと組み合わせた料理は、消化を助けます。いちじくと生ハムのコンビネーションは良く見かけますね。
イチジクは食物繊維の多さから、整腸作用が期待されます。
しかし、あまり多く食べすぎると、逆にお腹の調子が緩くなったり、果糖のとりすぎにもなりますのでほどほどが良いのです。
イチジクの加工品
ドライフルーツ、ジャム、コンポートなど
東洋医学から見たイチジク
・「健脾益胃」胃腸を丈夫にする
・「潤肺止咳」肺を潤し、咳を鎮める
・「解毒消腫」炎症を収めて、炎症による浮腫みを解消する
体質の相性
寒熱で見ると「平性」であり、「潤い」の性質を持っています。
「肝陽亢盛」で高血圧や糖尿病の方には、良いとされています。
もともと粘膜や肌が乾燥しがちで、目が疲れやすく口の乾く「陰虚」の方にはイチジクは潤いをもたらす果物なのでお勧めです。
イチジクのお手軽レシピ
いちじくと鶏肉のサラダ
材料 2人分
イチジク2個、鶏ささみ肉50g、きゅうり1/2本、水菜1/3束、パプリカ1/4個
オリーブオイル大さじ1、バルサミコ酢大さじ1、塩コショウ
①鶏ささみ肉は、さっと茹でて、ほぐしておく。
②野菜は良く洗い、きゅうりは輪切り、水菜は5cmくらいに切る、パプリカは千切りにする。
③イチジクは皮を剥き、1/4に切り分ける。
④器に野菜と鶏肉を入れて、上からイチジクを乗せる。
⑤バルサミコ酢とオリーブオイルをかけて出来上がり。
イメージ
イチジクの種のプチプチ感がたまらなく美味しいサラダです。是非試してみてくださいね。
<参考>
ウィキペディア イチジクhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%B8%E3%82%AF
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