最近注目されているクルミは、形がとてもキュートなのも1つの特徴です。そのまま食べても、刻んでパンやクッキー、サラダなど何かに入れても美味しくて、色々な楽しみ方があります。
秋のおやつには最適な季節のナッツです。
クルミの名前の由来
4世紀ごろに中央アジアを経て、中国にペルシャクルミが伝わったとされています。中国では外国からという意味の胡が使われ、「胡桃(くるみ)」と呼ばれるようになったと言われています。
クルミの歴史背景
クルミの原産地は、ヨーロッパ南西部からアジアと北半球の温帯地帯に広範囲にわたって広がっています。クルミの種類は、食べられないものも含めて20種類くらいあります。
もともと日本にもオニグルミ、ヒメグルミが自生していました。殻がゴツゴツして堅く実が小さめです。縄文時代には、もうすでにオニグルミを中心に人々に食べられていました。平安時代の「延喜式」という書物に貢物としてクルミの名前がでてきます。オニグルミの殻は、なにか何か道具を使わないとなかなか割れない頑丈な殻です。
その後、江戸時代中頃に中国もしくは朝鮮半島から、現在世界に最も食べられているペルシャクルミが日本に入ってきました。その後改良されて現在一般的に食べられいるものになりました。
クルミの流通
クルミの花は5月から6月にかけて咲き、収穫期は9月から10月です。
日本では長野県の生産量が一番多くなっています。一般的に販売されているのは、ペルシャクルミとテウチクルミをかけ合わせた品種です。
現在流通しているもののほとんどは、中国、アメリカからの輸入品です。
クルミの選び方
油分が多くとても酸化しやすいので、殻付きのものを購入し、使う時に割ることができれば一番良いです。
また、剥いてあるものを購入する時には、日があたっておらず、新しく入荷したものを選びましょう。
クルミの保存方法
殻付きのものは、殻のまま風通しの良い涼しい場所に置きましょう。
剥いてあるものは、酸化しやすいのでなるべく早く食べるのが基本ですが、食べきれない時は冷凍しましょう。
クルミを使った料理、加工品
生食、煎りクルミ、ミックスナッツ、製菓材料
くるみゆべし、くるみ餅、くるみパン、クッキーなど
クルミの栄養価
クルミは油分を多く含んでいて、そのほとんどが多価脂肪酸です。6割がリノール酸で、その他リノレン酸、オレイン酸が含まれます。ビタミンEやビタミンB6も含まれます。
高カロリーなので、食べすぎには注意しましょう。
東洋医学(薬膳)からみた 「クルミ」
寒熱 「熱」
潤燥 「潤」
東洋医学的効能
「温肺定喘」 肺の機能を高め、気の不足により起こる喘息を解消する。
「潤腸」 腸を潤し便秘を解消する
「臓腑」 腎、肺、大腸
「五味」 甘
体質相性
クルミは肺の機能を高め、強精健脳の作用がある食品です。
「陽虚」の腎の冷え性の方には、温腎作用があるので良いでしょう。
「妊婦」「小児」の人には、健脳、便秘予防に良いでしょう。
「肝陽亢盛」の熱っぽい人には余計に熱を与えるので控えましょう。
「陰虚」微熱傾向の人は控えましょう。
「食積痰湿」の人は、油が多く消化しにくいので控えましょう。
クルミの美味しいレシピ
手軽に簡単にできるレシピです。
手作りくるみじゃこ
くるみ10個、ちりめんじゃこ20g、メープルシロップ大さじ1、油小さじ1
①フライパンに油をしく。クルミは食べやすい大きさに切る。
②クルミとちりめんじゃこを炒める
③カリッとなってきたら、メープルシロップを入れて火を止める。
④皿に盛り付けて出来上がり!
ちょっとしたおやつやおつまみにもピッタリですよ!
イメージ
<参考>
ウィキペディア くるみ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%9F
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