秋になると爽やかなかぼすが、食卓にひとあじ旬の味覚を届けてくれますね。 焼き魚にも鍋物にも合い、素材の味を引き立ててくれる名脇役です。 かぼすの名前の由来 名前の由来ははっきりとはしていませんが、ダイダイの古名「かぶす」が「かぼす」に転じたものではないかといわれています。 かぼすの歴史背景 日本でダイダイなどの、酸味の強い柑橘類はだいぶ前から食べられていました。しかし何時から、かぼすを食用として使われるようになったのかはわかっていません。 主産地の大分では、1695年に宗玄という医師が京都から持ち帰ったと伝えられています。大分には樹齢200年前後の木が今もあるそうです。 かぼすの流通 かぼすはハウス物は3月~7月、露地物が8月~10月にかけて収穫されます。ちょうど初秋にさんまが旬の時期を迎えるので、さんまの塩焼きと組み合わされることも多いですね。さんまの臭みをかぼすのさわやかな香りで消す、とても良いコンビネーションです。 生産量は、大分県、愛媛県、宮崎県の順となっています。 同じ時期に出回るので、すだちと紛らわしいのですが、大きい方が「かぼす」、小さい方が「すだち」です。 かぼすの料理 かぼすは、焼き魚に添えられるほか、ドレッシングやポン酢の代わりとして、鍋物や刺身、サラダに使われることも多いです。また、果汁がさっぱりしているので、お酒と合わせても旬を味わえます。 果汁は色々なデザートにも使われています。 かぼすの選び方 皮に張りがあり、緑色が濃くつやのあるものが酸味、香りともに良いです。 かぼすの保存方法 温度が高いと急速に質が落ちるので、風通しの良い冷暗所か冷蔵庫に保管しましょう。 購入してからしばらくすると香りが低下します。早めに使いましょう。 かぼすの栄養 柑橘類の中でも糖分が少なく、酸味が強いのが特徴です。その酸味は有機酸で4~6%あります。そのうちの85%がクエン酸です。またビタミンCやカリウムを含みます。 ※クエン酸が多いので、疲労回復に役立ちます。 かぼすの加工品 ジャム、ジュース、ドレッシング、ゼリー、リキュールなど かぼすの皮を餌に使った「かぼす鰤」、「かぼすひらめ」もあります。魚の臭みが減ると人気です。 かぼすの美味しいレシピ ポテトかぼすサラダ 材料... Read More | Share it now!
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秋の味覚 りんご
秋になると真っ赤に熟れた甘酸っぱいりんごが店頭に出てきますね。長い時期楽しむことができる貴重な果物です。 りんごの名前の由来 平安時代の書物「倭名類聚抄」で、りんごについて書かれているところに「利宇古宇(りうこう)」と記述があります。それが転じて「りんご」になったと言われています。また「林檎」という漢字は中国語からきています。 りんごの歴史背景 りんごの原産ははっきりしていませんが、西アジア、コーカサス地方ではないかと言われています。ヨーロッパでは古くから食べられてきました。4000年前のスイスの遺跡から発掘されています。その後ヨーロッパに広がっていきました。世界的には7500種類以上が栽培されているといわれています。 日本では、中国から和リンゴが入ってきたのが最初といわれています。何時なのかははっきりしていませんが、平安時代の書物に名前があります。その後、戦国時代や安土桃山時代の書物にも記載があります。 江戸時代にアメリカから西洋リンゴが入ってきて、だんだんそちらの栽培が中心になっていきます。そして日本独自のりんごに改良もされて、現在のような美味しいリンゴが出回るようになっているのです。 りんごの種類 ふじ:収穫期10月 日本で最も多く流通している品種、海外でも人気で名前も有名です。甘味が強く、歯ごたえも良いのが特徴です。比較的長持ちします。 紅玉:収穫期9月~10月 やや小玉で、赤い美しい皮と酸味が特徴の林檎です。アップルパイなどの菓子作りにも使われることが多いです。 津軽:収穫期8月下旬から9月で、果汁が多く、甘味が強く実が比較的やわらかいのが特徴です。 むつ: 比較的大玉で、贈答品としても用いられることが多いです。緑のままで流通しますが、最近は赤くなっているものも増えています。 レッドデリシャス:収穫期9月中旬から10月で、アメリカから入ってきたりんごで甘味が強いのが特徴です。 王林:収穫期10月中旬からです。長持ちするのが特徴で、春先まで保存できます。緑や黄色の皮に斑点があり、香りや甘さが強いです。 ジョナゴールド:収穫期9月中旬~10月上旬です。酸味と甘味のバランスが良く、シャリシャリ感があります。料理やお菓子作りにも使われることの多い品種です。 このほかにも沢山の品種が出回っています。 りんごの流通 青森県、長野県の生産量がダントツに多く、国内生産の75%を占めています。その他、山形県、岩手県、福島県、秋田県が主な生産地です。 りんごは保存ができ、低温倉庫などで保管されます。長期保存の場合は、低温低酸素高二酸化炭素の環境で保存されて、出荷されます。 りんごの選び方 ヘタが付いている部分が太くしっかりしていて、ずっしりと重量感のあるもの。香りが良く、傷のついていないものを選びましょう。 りんごの保存方法 低温の冷暗所で風通しの良い場所に保存しましょう。 切った後は切り口が褐色に変色するので、塩水かレモン汁につけると変色が防げます。 りんごの料理、加工品 生食、サラダ、アップルパイ、ジャム、コンポート、ジュース、シードル、りんご飴、ドライりんごなど りんごの栄養 果糖、ぶどう糖などの糖質、ペクチンなど食物繊維、りんご酸、クエン酸、酒石酸、フラボノイド、エピカテキン、カリウムなどを含みます。 東洋医学からみたりんご 寒熱 「平(涼)」 昇降 「降」 潤燥 「潤」 臓腑 「五臓六腑」 五味 「甘、酸」 東洋医学的効能 「生津潤肺」津(唾液など)の分泌を促し、肺を養い機能を回復します。 「清熱除煩」熱を収め、イライラを解消 「開胃醒酒」食欲を増し、二日酔いを解消 体質相性 「食積痰湿」消化不良があり、下痢や便秘がちな方に良いです。 「肝陽亢盛」の高血圧の人にも良いでしょう。 「気血両虚」の胃腸の弱い方は量を控えめに 「陽虚」のかたも控えめにしましょう。 りんごの美味しいレシピ りんごのコンポート 材料 りんご2個、砂糖大さじ2、塩ひとつまみ、シナモン適量 ①りんごは皮をむき、八等分に切り種を取りスライスにする。 ②鍋にりんごと砂糖を入れて火にかける。 ③りんごに半分火が通ったところで塩を入れる。 ④全体的に透き通ってきたら、火を止めて冷ます。 ⑤器に盛り付けて、上からシナモンを振って出来上がり! イメージ トップへ戻る ホームへ戻る <参考> ウィキペディア りんご https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B4 東方栄養新書 梁こう千鶴 メディカルユーコン ... Read More | Share it now!
続きを読む秋の味覚 ビート
ビートは日本ではあまり馴染みのない野菜かもしれませんね。最近では、所どころで見かけるようになってきました。色彩豊かな美しい野菜です。 ビートの特徴 テーブルビートはかぶのように根に丸い球根がついていて、切ると年輪のような輪紋があります。赤紫色のものがほとんどですが、オレンジ色のものもあります。独特の土の匂いがあります。 春の種まきでの収穫は6月から7月、冬の種まきでの収穫は11月から12月です。 ビートの名前の由来 ケルト語で赤を意味する「bette」に由来すると言われています。 ビートルート、ビーツ、レットビート、ガーデンビート、火焔菜(かえんさい)、渦巻き大根とも呼ばれます。 ビートの歴史背景 ビートにはいくつか種類があります。現在、一般的に野菜の食用として流通しているのは、テーブルビートと呼ばれているものですが、その起源はメソポタミア文明の遺跡やオランダの新石器時代の遺跡から発掘されていると言われています。ヨーロッパや中東アジアではかなり古くから食べられてきた野菜のひとつです。古代ローマ人はビートを重要な健康食品でまた、媚薬であると考えられていたそうです。 日本では、江戸時代初期に渡来したといわれていますが、日本の土が合わなかったのかあまり普及しなかったようです。 ビートの種類 テーブルビートなど根を食用とするビートの他に、葉を食用とするリーフビート(ふだんそう)、スイスチャード、甜菜糖をとるシュガービート(サトウダイコン)などもビートの仲間です。 品種はクロスビー、エジプシャン、レットボール、デトロイト、ダークレット ビートの選び方 かぶと同じくらいかやや大きめで、表面がきれいで傷のないもの。張りのあるものを選びましょう。 ビートの保存方法 乾燥させないように、風通しの良い冷暗所で保管するか、茹でてから切って冷凍保存も可能です。 ビートの下処理 良く洗って土を取り除き、皮付きのままたっぷりのお湯で茹でます。(切ってから茹でると色素が流失するので、必ず皮付きのまま茹でましょう。) 竹串が入る位に茹でて、冷ましましょう。 ビートの栄養価 ビートは100gあたり、43kcalでやや糖質の多い野菜です。葉酸やカリウムを多めに含んでいます。 ビートの色素は、ベタレイン色素です。抗酸化作用があります。体内で分解できない人はそのままの色素の色が尿にでることがあります。 また、ビートやビートの葉は、シュウ酸を多く含んでいます。結石ができやすい人は控えた方が良いでしょう。 ビートの美味しいレシピ ビートのクリームスープ 材料2人分 ビート1個、玉ねぎ1/2個、牛乳300ml、バター20g、小麦粉20g、塩、胡椒、コンソメ適量、パセリ粉 ①ビートは良く洗って皮ごと茹でる。 ②玉ねぎはスライスに切って炒めておく。 ③フライパンにバターを入れて温め、小麦粉を少しずつ加えてだまにならないように炒める。 ④弱火で良く炒めてから、レンジで人肌に温めた牛乳をだまにならないように少しずつ加えて良く混ぜる。緩いホワイトソース状になったら、残りの牛乳も入れてクリームシチューにし、玉ねぎを混ぜ合わせて弱火で加熱する。 ⑤ビートは皮を剥いて細かく切る。 ⑥④を人肌程度まで冷ましてからビートを加えて、ブレンダーにかける。 ⑦再度鍋に入れて、温めて塩、胡椒、コンソメで味を整える ⑧器に盛り付けて、パセリ粉を振って出来上がり! イメージ ビートサラダ 材料2人分 ビート1個、コーン缶60g、ひよこ豆缶60g、カイワレ大根20g 和風ドレッシング適量 ①ビートは良く洗い、皮ごと茹でる。冷めたら、拍子木切りに切る。 ②カイワレ大根はざく切りに切る。 ③コーン缶とひよこ豆缶を開けて、ビートとカイワレ大根を混ぜ合わせる。 ④器に入れて、和風ドレッシングと混ぜ合わせて出来上がり! イメージ トップへ戻る ホームへ戻る <参考> ウィキペディア ビート https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88_(%E6%A4%8D%E7%89%A9) ... Read More | Share it now!
続きを読む秋の味覚 柿
秋のフルーツといえば、やっぱり柿 昔から日本にある柿は「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれるほど、栄養に富んだ果物として愛されてきました。 柿の名前の由来 柿の語源はいくつか説があります。「あかつき」を略したという説、赤い実のなる木「赤木」を略したという説、熟した柿が輝いて見えたことから「かがやき」を略したという説があり、どれが本当なのかははっきりしていません。 英語ではpersimmon(パーシモン)と呼ばれますが、日本語の「カキ」といっても通じる国があります。 また、学名の「ディオスピオス」は1775年に日本を訪れたスゥエーデンの博物学者が命名しましたが、「神々の食べる果物」という意味だそうです。 柿の歴史背景 原産は東アジアで、日本とも中国とも言われています。 日本では縄文時代、弥生時代には食べられていたようで遺跡から種が出土されています。奈良時代には、各地に流通していて祀りごとに使われたり、冬の甘味として楽しまれていました。この頃の柿はほぼ渋柿で、干し柿にして食べられていました。鎌倉時代までは、柿は渋柿だけだったのですが、鎌倉時代に突然変異で甘柿ができました。江戸時代には100種類以上改良されて、甘くて美味しい柿ができたのです。そして、今では1000種類以上の柿があると言われています。 柿の流通 ハウス栽培は8月~9月、露地物は10月~11月が旬です。 柿の木は日本の本州全域にあります。北海道にも一部あります。 出荷量が多いのが和歌山県、奈良県であとは福岡県、愛知県、岐阜県、新潟県などと続きます。 柿の種類 完全甘柿:もともと渋が少なく、熟成すると完全に渋が抜ける。 富有柿、次郎柿、御所柿など 不完全甘柿:種が多く入ると渋が抜ける。 禅寺丸、筆柿、西村早生など 不完全渋柿:種が入っても渋が一部残るもの。 刀根早生、平核無、甲州百目、蜂屋など 完全渋柿:種が入っても渋が抜けないもの。(熟柿になれば渋は抜ける) 市田柿、愛宕柿、西条柿など 柿の選び方 品種にもよるのですが、形がふっくらして整っているもの、色が濃い目のもの、ヘタが密着しているものが美味しいとされています。 柿の保存方法 風通しの良い低温の場所で、保存すると長持ちします。渋柿は渋を取る処理をしてから保存します。 柿の料理、加工品 生食、和え物、サラダ、揚げ物など 干し柿、柿ジャム、柿羊羹、(葉)柿の葉茶など 柿の栄養 果糖、βカロテン、βクリプトキサンチン、ビタミンC、カリウムが多く含まれています。 また、タンニンが含まれています。 東洋医学(薬膳)から見た 柿 寒熱 「寒」 昇降 「降」 収散 「収」 潤燥 「潤」 臓腑 「心・肺・大腸」 五味 「甘・渋」 東洋医学的効能 「清熱止渇」:熱を収め、喉の渇きを解消する。 「潤肺止咳血」:を潤し、咳を伴った呼吸器系の止血を収める。 「渋腸和胃」「涼血止血」:胃腸を丈夫にして、下痢を伴った下血を解消する。 「解酒毒」:アルコールの分解を促して二日酔いを解消する。 体質相性 「肝陽亢盛」顔が赤く熱っぽい性質がある方で高血圧がある方に柿は向いています。 「陰虚」で微熱がある方には向いています。 「陽虚」で冷え性の人は控えめに。冷え性で腎機能に問題がある方は摂らないほうが良いでしょう。 「気血両虚」「老人」「小児」:胃腸が弱い人は控えましょう。 「食積痰湿」:体内の水分が取り除きにくくなるので、控えめに。 柿は胃腸を冷やしやすいので、どの体質の人も食べ過ぎない方が良いでしょう。 柿の美味しいレシピ 柿の白和え 材料 2人分 柿1個、こんにゃく1/2枚、さやいんげん30g、木綿豆腐1/2丁、白いりごま15g、砂糖小さじ1、醤油小さじ1 ①豆腐は1/2丁を角切りして、電子レンジ500w1分加熱し水切りをする。冷めたら潰して滑らかにする。 ②さやいんげんは洗ってから4cmぐらいのざく切りにして、塩ゆでにする。 ③こんにゃくは棒切りにしゆでる。 ④柿は皮を剥き、棒切りにする。 ⑤①の豆腐に砂糖、醤油、ゴマを入れてよく練り合わせ、こんにゃく、いんげん、柿と混ぜ合わせる。 ⑥器に盛り付けて出来上がり! イメージ トップへ戻る ホームへ戻る <参考> ウィキペディア 柿の木 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%AD 東方栄養新書 梁こう千鶴 メディカルユーコン ... Read More | Share it now!
続きを読む秋の味覚 さば
秋は鯖が美味しい季節です。近海で捕れて脂が乗っていて、馴染み深い魚です。 味噌煮、塩焼き、刺身、鯖寿司、美味しい料理が沢山ありますよね。 鯖の名前の由来 鯖は体のわりに歯が小さいことから、「小歯」が転じて「さば」となったと言われています。 鯖の歴史背景 鯖は近海で捕れることもあり、昔から日本人に食べられてきました。青森にある縄文時代の遺跡では、ぶりの骨と共に鯖の骨も出土されています。平安時代には税として貢納されていました。また鯖の行商も行われていたようです。江戸時代には、塩干ししたものも出回っていました。鯖は日持ちしないのが難点で、海から遠い地方ではなかなか食べることが出来ませんでしたが、塩鯖などの加工で食べることができるようになりました。若狭湾でとれた鯖を塩で処理して京都まで行商人が運んだのが、鯖街道と言われるルートです。 鯖の種類 マサバ:一般的に鯖と言われるのは、マサバで体はやや平たく背に青黒い斑紋があり、腹部が銀白色です。 ゴマサバ:ゴマサバは体が丸みがあり、腹部にごまを散らしたような黒斑があります。 グルクマ:南西諸島で捕られるもので、あまり流通はしていません。 ニジョウサバ:南西諸島で捕れるもので、あまり一般的には流通していません。 鯖のブランド 松輪さば:東京湾内で生息している鯖は脂ののりも良く、人気があります。 関さば:瀬戸内海と豊予海峡で大分県と佐賀県の漁協が一本釣りで釣り上げる鯖です。プランクトンが多く潮流の早いこの地域では、安定的に脂ののりが良く身の締まった鯖がとれ、人気のブランドになりました。 鯖の流通 鯖は広い地域で生息しています。日本近海では、日本海や太平洋沿岸を回遊しています。太平洋のものは、夏は北上し、秋になると南下してきます。その南下してくる時が秋なので「秋サバ」と言われ重宝されます。北の海で沢山のプランクトンを食べてきた鯖は、その時期になると脂がしっかりのった身になり、旨味が増すのです。 日本での水揚げ量は茨城県が一番です。その次が福井県です。捕れたうちの約半分を加工品などにして海外へ輸出しています。また、海外からはノルウェーからの輸入が多く入っています。 鯖の個体数の減少が、乱獲などから問題になってきています。そのため捕獲制限があります。それを満たしているところは、海のエコラベルとも呼ばれる「MSC認証」を受けることができ、シールが張ることで証明できるようになっています。 鯖の選び方 鯖はなにしろ、鮮度が命です。 目が綺麗に澄み、胴が丸く張りがあり、背中の模様が綺麗で青光りしているもの。全体的にふっくらしているものが、脂ののりも良いです。エラを見ることができれば、エラが赤いものを選びましょう。 鯖の保存方法 鯖は日持ちしません。購入したその日になるべく食べましょう。その日に食べきれない場合は、頭と内臓を取り除いてから良く洗い、水気をしっかり取ってからパーシャル室で保存するか、加熱して冷蔵し翌日には食べましょう。 鯖は脂が多く劣化しやすいのと、ヒスタミンがすぐに増えてしまうのです。腐敗臭がなくてもヒスタミン量が中毒値を超える場合があります。加熱しても増えてしまったヒスタミンは取り除けません。 鯖にアレルギーがある人が多いのはそのためです。 鯖の下処理 まるごと1匹購入した場合は、頭を内臓を取り除き、良く水洗いをして水分を拭き取ります。2枚おろしか3枚おろしにしてから、食べやすい大きさにして調理をします。 アニキサスという寄生虫がいることがあるので、あまり生食はお勧めしません。 鯖料理 かなり鮮度がよく、アニキサスが少ないと言われている地域のものは、刺身でも食べることができます。 味噌煮、生姜煮、塩焼きなど焼き物、塩サバ、しめ鯖、鯖寿司 缶詰、鯖節など 鯖の栄養価 鯖は高たんぱくで、オメガ3系の油(DHA・EPA)を多く含んでいます。その他、ビタミンB群を含んでいます。 DHAやEPAは血管をしなやかにして、動脈硬化を防ぐ働きがあります。 東洋医学(薬膳)からみた鯖 寒熱 「平」 潤燥 「潤」 臓腑 「脾・胃・心・腎」 五味 「甘」 東洋学的効能 「益気化湿」 気を高め、余分な水分を排泄 「寧心補腎」 腎を補給し、いらだちを解消 「瀉熱明目」 体にこもった熱を収め、視力を向上させる。 体質相性 「食積痰湿」もともと消化不良がある人は、鯖は適量であれば良いですが食べ過ぎると胃の負担になります。量に気をつけましょう。 「陽虚」弱った腎臓のためには、タンパク質を含むものはあまり多くない方が良いでしょう。 「妊婦」油っこいサバは下痢しやすいので、胎児に負担がかからないように控えた方がよいでしょう。 3)東方栄養新書より 鯖の美味しいレシピ さばの味噌煮 さば2切れ、生姜適量、砂糖大さじ1.5、みりん小さじ1、味噌大さじ2、醤油少々、酒大さじ1 ①ショウガをスライスに切る。飾りに少しせん切りにする。 ②鯖の切り身は水で良く洗い、水気を切る。 ③鍋に調味料とショウガを入れて、火をつける ④煮立ってきたら、鯖の切り身を入れて落し蓋をする。 ⑤そのまま中火で10分ぐらい煮る。 ⑥鯖に火が通り、味が染みていたら火を止めて器に盛り付ける。 ⑦鯖の上に針生姜を乗せて出来上がり! イメージ トップへ戻る ホームへ戻る <参考> 1)ウィキペディア 鯖 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%90 2)ウィキペディア 関サバ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E3%81%95%E3%81%B0 3)東方栄養新書 梁こう千鶴 メディカルユーコン ... Read More | Share it now!
続きを読む秋の味覚 生姜
色々な料理に使用でき、普段から常備しておきたいものの一つ「生姜」 肌寒くなってくる季節に、心も体も芯から温めてくれる生姜は必需品ですね。 生姜の名前の由来 大陸から「ミョウガ」と一緒に入ってきました。それで香りの強い方を「兄香(せのか)」、香りの弱い方を「妹香(めのか)」と呼ばれたとされています。それが転じて「兄香」が「しょうが」「妹香」が「みょうが」となったという説が有力です。 生姜の歴史背景 生姜は熱帯アジア、おそらくインドが原産と見られていますが、はっきりしたことはわかっていません。インドでは紀元前500年ごろには、保存食や医薬品として使われていたようです。中国でもやはり古くから使われてきたいる記述があります。 日本には2~3世紀ごろに中国から入ってきました。奈良時代には栽培が始まり、「古事記」にも生姜の名前が出てきています。 江戸時代には、おろし生姜が一般的でした。蜜や砂糖に漬けた生姜は珍重されていました。 生姜の種類 根ショウガ:地下の根茎部分を食用にしたもので、根ショウガの新物は9月から10月ごろに収穫されます。それから寝かせて11月~12月ごろから出荷されます。これを貯蔵して通年出荷します。これが露地物で秋が本来の生姜の旬なのですが、初夏のイメージが強いのはハウスで栽培されたものの収穫がその時期に当たるからです。 前年収穫して保存してあるものを「ヒネショウガ」ともいいます。 新ショウガ:上記の通り、本来の新ショウガの時期は11月なのですが、ハウス物の出荷が多いので、初夏に新ショウガとして出荷される白くて小さめな生姜のことです。根茎がまだ柔らかく、筋張っていないのが特徴です。 葉ショウガ:初夏に採れるハウス物の新ショウガを葉ごと出荷されるもので、「はじかみ」として料理に用いたり、味噌をつけて食べます。谷中生姜が有名です。 生姜の流通 日本では、高知県が一番の出荷量です。そのほか、熊本県、和歌山県、宮崎県、千葉県などが多く出荷しています。 また中国からの輸入も多くあります。 生姜の選び方 皮にしわがなく、張りとつやがあり、色がきれいなものを選びましょう。皮が乾いている感じのものは避けた方が良いです。 生姜の保存方法 低温と乾燥に弱いので、冷蔵庫に入れると早く傷んでしまいます。冷蔵庫に入れる場合は、乾燥しないように袋に入れるか、ラップに包みましょう。すりおろしたものを小分けにして、冷凍するとすぐに使えて便利です。 生姜の栄養価 生姜は一度に食べる量が少なく、そこから摂ることが出来る栄養は僅かですが、香りや薬味として楽しむ事ができ、薬効成分としてショウガオール(ジンゲロール)の有効成分を体内で利用できることが期待されます。 ・ショウガオール:生姜の辛み成分ジンゲロールは、加熱をするとショウガオールに変わります。鎮痛作用、抗菌、血行促進作用があります。 東洋医学(薬膳)からみた生姜 寒熱 :「微温」 昇降 :「昇」 収散 :「散」 臓腑 :「肺、脾、胃」 五味 :「辛」 東洋医学的効能 解表散寒: 寒気を追い払い、風邪に効果がある。 温肺止咳: 肺の機能を高め、咳を止める。 温中止嘔: 胃腸を温め、胃腸の冷えを伴った嘔吐を止める。 除臭解毒: 食物の生臭さを除き、毒を解く。 体質相性 「気血両虚」で胃腸が弱い方は、生姜は胃腸を温めるので適しています。 「陽虚」で冷え性の方にも、生姜は温める作用があるので適しています。 生姜は微温性で体を温めること、発散の作用もあるので、風邪に用いられることが多いのですが、体質が合わない人もいます。 「陰虚」の人は、発汗によりさらに陰液を損なってしまうのでお勧めできません。 「肝陽亢盛」で高血圧の方は、生姜は気を昇らせる性質があるのでお勧めできません。 また、皮膚病がある方も控えめにしましょう。 2)「東方栄養新書」より 生姜の温まる美味しいレシピ サムゲタン風ジンジャースープ 鶏手羽元100g、大根100g、米10g、生姜1カケ、なつめ、クコ、長ネギ1/3本、塩コショウ ①生姜は皮は剥かず、スライスに切る、飾り用に千切りも作っておく。 ②ねぎは葉の部分はざく切りにする。米は洗っておく。 ③鶏手羽元は水で良く洗い、スープ鍋に水と米、生姜スライス、なつめ、クコの実、ねぎの葉と入れて火にかける。 ④沸騰してきたら、弱火にしアクをすくい取る。 ⑤30分ほど煮込み、味をみてから塩、胡椒を加える。 ⑥器に盛り付けて、上に刻んだネギと千切りショウガを飾る。 イメージ トップへ戻る ホームへ戻る <参考> 1)ウィキペディア 生姜 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%AC 2)東方栄養新書 梁こう千鶴 メディカルユーコン ... Read More | Share it now!
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