コロナウイルス流行の今こそ気を付けたい体調の変化~体重増加

コロナウイルスが流行している今年は、感染予防以外にも体調の変化に気をつけていただきたいことがあります。体重増加は生活習慣病の大きなリスクです。

今年は、コロナウイルスの流行に伴って大きな生活様式の変化があり、それはダイレクトに体の変化にもつながる可能性があります。特に体重の変化です。「コロナ太り」という言葉ができるぐらい体重増加している人が増えているのです。

その体の変化を見過ごしてしまうと、後々に大きな病気につながることもあります。ですので、早めに発見して予防することが大事なのです。

 

1)体重増加すると、どんなリスクがあるのでしょう。

コロナウイルスで色々な行動の制限があり、家の中で動かずにパソコンの前やテレビの前に座っていたり、外やスポーツジムで運動が出来ずに、以前に比べたら活動量が激減している人が多いと思います。また在宅勤務などで家にいることで、以前よりもスナックを食べたり、パン作りやお菓子作りで作ったものの美味しさに、今まで以上に食べ物を口にするものが増えている人が多いようです。

そこで問題なのが体重の増加です。

体重が増えることで見た目が悪くなるだけでなく、体の中では様々な変化があるのです

そして色々な弊害が出てきます。

 

血糖値の悪化: 体重が増えることで糖尿病の方の血糖値は上がりやすくなり、血糖コントロールがしにくくなります。また糖尿病予備軍の方、今までは正常値範囲内であった方も日常的に血糖値が上がりやすくなる傾向があるため、将来的に糖尿病になりやすくなる恐れがあります。

脂肪肝:体重が増えることで、お腹周りの脂肪が増えるのは目に見えやすいですが、体の中では肝臓にも脂肪が蓄積されやすくなっています。いわばフォアグラ状態です。脂肪肝は肝臓の機能を邪魔をして正常に働くのを妨げたり、放置しておくと将来的には肝硬変などの怖い病気にもつながります。

内臓脂肪量の増加:内臓脂肪の量が一定量以上に増えると、それが原因で色々な病気の引き金になります。(心臓病、高血圧、糖尿病、腎臓病、脳梗塞、心筋梗塞、認知症など)

コレステロール値中性脂肪値の悪化:中性脂肪やコレステロールの値は食事や運動量と大きく関わります。体重増加する生活様式ではほぼ悪化するケースが多いです。

血圧:体重が増えると体中に血液を送り出す力がさらに必要となり、血圧を押し上げます

心臓病 :体重が増えることで、血液を全身に送り出す働きをする心臓には今まで以上に負担がかかりやすくなります

腎臓病 :血圧が上がると腎臓に負担がかかるのと、体重増加の生活スタイルで血液をろ過する腎臓にも負担がかかりやすくなります。

腰痛・関節痛 :腰や股関節・膝関節は体重が増えることで負担が増し、痛みが増える可能性があります。

体重が増えることで、他の健康状態にも様々な悪影響を及ぼす可能性がありますが、あと、このコロナウイルスも太っていることで悪化するリスクが高くなるとも言われています。

 

2)コロナで色々な制限がある中で、体重を増やさないためにどうすればいいのでしょうか?

 

①まずは体重計に毎日同じ時間に乗って、自分の変化を気づきましょう。

 毎日体重を測るだけでも、多くの人は体重の増加を抑制できます。それに、記録をすることで、体重を増やさない意識が生まれます。もし食べすぎた翌日に少し体重が増えていたら、そこからすぐに減らす行動をとることができます。

②食べる時間を決めて、ダラダラ食べないようにしましょう。

テレワークなどで仕事をしながら、テレビを見ながらダラダラとスナックを食べたり、ジュースを飲んでいると常に血糖値の高い状態になり、体重増加はもちろん糖尿病のリスクも上がります。

食べる時間を決めて、それ以外は水や無糖のお茶以外は口にしないようにしましょう。

 

③食べた量を把握する、食べた量を見える化するようにしましょう。

 できれば、食べたものを写真にとって保存したり、記録することで何をどのくらい食べたのかが把握できて、体重の管理がしやすくなります。また家族の場合は一人分ずつお皿に盛り付けることで、食べた量が目に見えやすくなります

 

④食事の中に野菜の量を増やしましょう。

 野菜は他の食品に比べたら低カロリーの上、美容にも良い食物繊維が豊富で、ビタミン類、ポリフェノールが多く含まれます。そして食事の量を増やすので、低カロリーなのにボリュームを増やし満足感も得られやすくなります。野菜を増やすのは良いことずくめなのです。

 

⑤食べる順番は、野菜ファーストにしましょう。

 野菜から先に食べる食事法です。食後の急激な血糖値を抑えたり、食後の中性脂肪の上昇を抑えたり、体重を増えにくくする効果があります。そして、よく噛んでゆっくり食べると満腹感も得やすく体重が増えることを防ぎます。

 

⑥甘い菓子、パンやスナック菓子、ジュースは出来るだけ少なくしましょう。

 少量でもカロリーが高く、糖質が多い菓子類や菓子パン、ジュースはできるだけ避けるのが望ましいです。砂糖の入った甘いお菓子は食べた時は、疲れを癒してくれるような感じがしますよね。しかし代謝する時に、疲労をとるビタミンB1を使ってしまい、逆に疲れがたまりやすくなるという悪循環が生まれます。甘いお菓子は、またすぐに食べたくなるとてもクセになりやすい食品です。
ただ、ストレスも溜まりがちな現状では、なかなかやめられない人もいるかもしれません。そんな時には、やはりなるべく低カロリーの物を用意しておいたり、あらかじめ量を決めて、決まった時間に食べるなどの工夫をしましょう。

甘いお菓子の代わりにアーモンド、クルミ、ピーナッツなどのナッツ類ハイカカオのチョコレート、ブルーベリーなどの果物少量食べるなどはお勧めです。

 ジュースは味のついた砂糖水です。急激に血糖値を上げたり、中性脂肪を増やしたり、体重を増やす原因になります。極力、無糖のお茶や水にしましょう。

 

⑦飲酒は適量範囲にしましょう。

飲酒量が増えると、中性脂肪が増えて、体重が増えやすく脂肪肝にもなりやすいです。
またお酒と共に食べるおつまみは、油の多いものが比較的多く、カロリー摂りすぎの原因にもなります。
お酒は適量範囲にしましょう。適量は個人差があるのですが、一般的には、男性で純アルコール20g程度(日本酒1合、ビール500㎖、ワイングラス2杯程度)となり、女性はもっと少なくなります。

 

⑧毎日少しでも体を動かしましょう。

 家で出来るストレッチやヨガ、YouTubeを見ながらのダンスや筋トレなどは家の中でも出来ます。屋外でのウォーキングなどもお勧めです。可能な範囲で出来ることを行いましょう。

暑い日にマスクを着けて外で運動する時には、暑くない時間帯に行ったり、水分補給をこまめに行うなど熱中症に十分気を付けましょう。

血糖値が気になる方は、特に食後に体を動かすことをお勧めします。

⑨睡眠時間は十分に確保しましょう

 睡眠時間が足りないと太りやすくなる傾向があります。出来るだけ12時前に寝て、充分な良い睡眠をとりましょう。

 

⑩ストレスを溜めないようにしよう

ストレスが溜まりがちな今ですが、ストレスがたまるとホルモンのバランスを崩し、太りやすくなります。可能な範囲でストレス発散をしましょう。

ストレス対策として、家の中でも出来るヨガやマインドフルネスを行うのもお勧めです。

 

何かできることがあったら、少しでも生活にとり入れてみてください。コロナ禍でも体重が増えないようにしましょう。

 

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