暑い夏が過ぎて、秋になると冬の感染症が気になりますね。
今年はいつものインフルエンザに加え、コロナウイルスにもかからないように気をつけなければいけません。
そうなると、やっぱり気になるのは免疫力ですよね。
免疫力を高めるために、食事の上で気をつけたいことやライフスタイルについてお伝えします。
免疫を高めるための食事
①腸活をする
最近の研究で、腸と免疫には深い関係があることがわかっています。免疫が体内で存分に発揮できるようにするには、善玉菌が優位な腸内環境を整えることが大切です。
腸内環境を整えるには、毎日の食事や飲み物、生活リズムなど色々なことが関連しています。
腸活の食事
・食事の中になるべく、食物繊維と発酵食品を入れましょう。食物繊維は、野菜、海藻、こんにゃくなどに含まれます。発酵食品は、一般的なもので納豆、キムチ、ぬか漬け、生みそ、甘酒などがあります。
・脂の多い肉類や砂糖が多く含まれるものは、悪玉菌を増やしますので、食べすぎに気をつけましょう。
・甘いジュースやアルコールは、腸内環境を悪化させやすいので減らしましょう。
・空腹の時間をつくることも大切です。だらだら食べはやめましょう。
②食事はバランス良く、また野菜をなるべく多く食べる。
野菜は、免疫力を上げるビタミンA、ビタミンCやミネラルを多く含みます。魚・肉・卵・大豆製品などのタンパク質のおかずも、免疫がしっかり機能するためには必要です。魚や乾燥きくらげや乾燥シイタケには免疫力を上げるビタミンDも含まれています。
また、体を温める食材は免疫力アップにも一役買います。生姜やシナモンを料理の中にとり入れるのも良いでしょう。
②甘いものを食べ過ぎないようにする
甘い菓子などを一日のうちに何回も食べたり、甘いジュースを水の代わりに飲んでいると、体内では血糖値が高い状態が続いていたり、乱高下しています。そのような状態が続くと白血球が通常通りに働くことができなくなります。そして免疫が低下するのです。それにその状態が続くと糖尿病にもなりやすくなります。
③アルコールを摂りすぎないようにする
特に強い度数のアルコールを飲む人は、免疫力が低下しやすいとのデータがあります。特に飲酒と喫煙(受動喫煙も含む)が合わさることで、呼吸器系のシステムに影響しやすく、さらに免疫力を下げてしまう恐れがあります。
④3食のリズムを整え、夕食は遅くならないようにする
夜ぐっすり眠ることで免疫力をしっかり維持することができます。夜遅い食事で就寝までに時間が短い場合は、食べた後に体の中では消化するのに時間がかかります。それで体がしっかり休めない状態になってしまうのです。夕食は就寝の3時間前までに食べ終わりましょう。できれば4時間前がさらに望ましいです。夕食を遅い時間にしないためには、3食の時間配分も大切です。朝食や昼食も遅すぎないようにしましょう。
残業でどうしても夕食が遅くなりがちな場合は、夕食を2回に分けて18時ごろにおにぎりとかご飯系のものを食べて、帰宅後は野菜中心の消化の良いものにするという方法があります。
免疫を下げないためのライフスタイル
①規則正しい生活をする
体には、サーカディアンリズムという体内時計があります。その時計に合わせて、各ホルモンが出る時間が調整されています。夜しっかり眠ることも大切です。このリズムが整っていることで、充実した睡眠をとることができ、免疫力を維持することができます。また腸内環境も整いやすくなります。
②運動習慣を持つ
定期的な運動習慣がある人は、免疫力が高いことが研究で分かっています。あまり激しすぎない、ご自身が心地よいと思えるぐらいの運動が一番望ましいです。楽しみながら体を動かしましょう。
③体を冷やさないようにする
これからの時期は気温が徐々に下がり、朝夕の気温差が大きくなります。体を冷やすと免疫が下がる原因になります。服装で調節したり、部屋の温度を適温にして体を冷やさないように心がけましょう。
④ストレスを持ち越さないようにする
心身のストレスは、免疫を低下させる大きな要因です。かといって、この現代社会に全くストレスがないなんていうことも、現実的ではないですよね。
日々のストレスをなるべく持ち越さないということが大切です。夜しっかり眠って翌日には忘れているくらいであれば、体への影響も少ないのです。なかなかそうはいかないという場合には・・・。
ストレスを解消する方法として、身体的なストレスには、しっかりと体を休ませるということが大切です。まず、何よりも睡眠時間の確保をしましょう。睡眠をしっかりとるために、夜のブルーライトを減らしたり、カフェインを減らすことも大切です。睡眠1時間半前にぬるめのお風呂でリラックスしたり、ストレッチをしたりすることも良い眠りへ導きます。お酒を飲む習慣がある人は、飲みすぎや遅い時間に飲むと睡眠が浅くなりますので、早めの時間に適量範囲にしましょう。
精神的なストレスには、体を動かしましょう。なにもする気が起きないぐらい疲れている場合は、ストレッチやヨガは体がすっきりして、心も軽くなります。それもできないぐらい疲れている場合は、深呼吸でゆっくりした呼吸に意識をむけることでもリラックス効果があります。体を動かすことが苦でない場合には、軽いウォーキングやダンスなどは気分も楽しくなり、脳からハッピーホルモンのセレトニンが出やすくなるのでお勧めです。
⑥良く笑いましょう
笑うことで免疫力が上がるというデータがあります。友達と楽しい話をしたり、コメディの映画を観たり、ペットに癒されるのも良いでしょう。
⑦さらなるストレス発散、マインドフルネスを試してみる
それでもすっきりしないストレスには、ボクシングエクセサイズや高度なエアロビクスなどはお勧めです。スッキリ感と達成感で、いらないストレスは捨ててしまいましょう。
ただ、あまりにも激しいスポーツを続けると、逆に免疫力が下がるというデータもあるので注意しましょう。
また、心のもやもやをスッキリする方法として「マインドフルネス(瞑想)」があります。
瞑想というと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、お手軽にどこでも、いつからでも始められるのです。
今はマインドフルネスに関する本や動画など色々出ていますので、一度チャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか?
インフルエンザやコロナウイルスの本格的な流行期の前に、しっかりと免疫力をアップする生活をして、体を守りましょう。
<参考>
大塚製薬 免疫について https://www.otsuka.co.jp/b240/mechanism/raise1.html
人体の構造・機能と疾病の成り立ち 奈良信夫 著 医歯薬出版