春になると葉の柔らかい春キャベツが出回ります。鮮やかな緑の葉はカロテンを含み、この時期は特にキャベツ料理が美味しく、栄養たっぷりです。 キャベツの特徴 アブラナ科の植物で、一年草または二年草です。丸く玉になる結球性になるものとならない種類があります。同じ原種のアブラナ科の植物には、ケールやブロッコリー、カリフラワーなどがあります。 キャベツは春が旬ですが、通年ある野菜です。季節ごとに味や性質が少しずつ違います。春キャベツは鮮やかな緑色で柔らかく、甘味が強いのが特徴です。夏と秋のキャベツは葉が固くなり、巻きが強く、冬キャベツは白っぽく結球が締まっています。 キャベツはその使いやすさから各地で様々な料理があります。 キャベツの名前の由来 キャベツは英語の「cabbage」からきています。元々はフランス語のcaboche(頭でっかち)から英語の名前がつけられたようです。 キャベツの歴史背景 原産は西ヨーロッパ、地中海沿岸あたりです。食用の歴史は古く、紀元前7~8世紀の古代ギリシャ、ローマ時代にはすでに食べられていたようです。その頃は野菜というよりも胃腸の調子を整える薬草として食べられていました。初めは結球しないキャベツだったようですが、栽培の過程で進化し紀元前後でイタリアで初めて結球したキャベツができました。9世紀ごろから野菜として食べられるようになり、13世紀ごろにはヨーロッパ各地に伝わりました。その後アメリカに伝わり、今の形になったようです。 日本には江戸時代前期にオランダ人が長崎に持ち込み、広がっていきました。初めは主に観賞用として、葉ボタンが広がりました。結球性のキャベツは、幕末に神奈川の外国人居留地で栽培され食用とされていましたが、一般的には広がっていませんでした。その後、北海道で試験的に栽培が始まり、長野県や東北地方に広がりました。 洋食文化がまだ根づいていない頃は一般的に知られることもなかったのですが、戦後に洋食が人気になると一気に広がりました。1980年代には大根と肩を並べるほど生産量が増えて、今に至ります。 キャベツの流通 キャベツの産地は時期により流れが変わります。 春キャベツは、神奈川県、千葉県、茨城県が主流です。 夏・秋キャベツは、群馬県、長野県、北海道などが主流です。 冬キャベツは愛知県が主流です。 キャベツの選び方 春キャベツ:緑色が鮮やかで葉がみずみずしく、柔らかいもの。 夏秋キャベツ:持った時に見た目よりも重みのあるもの、切り口が新しくみずみずしいもの。 冬キャベツ:ぎっしりと詰まっているものを選びましょう。 キャベツの保存方法 ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。まるごと購入した場合は、芯を取り除き濡れたキッチンペーパーを入れておくことで、鮮度を保つことができます。 キャベツの栄養 ビタミンC、葉酸、ビタミンK、カリウム、食物繊維などを含みます。その他、ビタミン様のビタミンU(キャベジン)を含むことでも有名です。 キャベツの有効成分として、注目されているのはビタミンUの他にもイソチオシアネートがあります。 ※ビタミンUは水にとても溶けやすいので、千切りにするときは先に葉を洗ってから刻んだほうが損失を防ぐことができます。その他にスープにするのも良いでしょう。 東洋医学からみたキャベツ 属性 寒熱 「平」 臓腑 「胃・小腸」 五味 「甘」 東洋医学的効能 調利臓腑:臓腑機能の調整と回復を促す 通絡散血:毛細血管の循環障害改善 安胃止痛:胃腸を丈夫にして止痛する。 体質相性 「気血両虚」「気滞うっ血」の方には特に消化を促し、気を補う働きがあるので適しています。 キャベツの美味しいレシピ ロールキャベツ 材料... Read More | Share it now!
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