この季節にはおなじみ「みかん」です。冬のフルーツの代表格です。
皮がむきやすく食べやすいので、誰にでも人気のあるフルーツです。乾燥する季節には嬉しいジューシーな果実は欠かせませんね。
温州みかんの名前の由来
温州みかんは、実際は日本が原産なのですが、名前がつけられた当初は、中国の温州の柑橘類の種が原種であると考えられたためにつけられた名前です。
みかんという名前は、甘い柑橘という意味から「密柑」でみかんと読みます。
温州みかんの歴史背景
原産地は日本の鹿児島県です。
中国から入ってきたみかんの種から、偶然に出来た品種です。15、16世紀ごろに鹿児島県長島に漂着した種を植えたことが始まりと言われています。明治時代以前は九州地方のみで栽培されていました。その後各地へ広まっていきました。
種が無いことから始めは縁起が悪いとされていましたが、今では逆に種が無いことで食べやすく人気があります。
温州みかんの流通
多くの地域で栽培されていますが、生産量の多い産地は、熊本県、長崎県、和歌山県、愛媛県、静岡県です。9月ごろから極早生種が出回り始め、市場への出回り量は12月が最も多いです。
世界的にも評価の高い日本の果物で、中国、トルコ、スペインなどでも栽培されています。
温州みかんの選び方
色が濃くてつやがあり、皮に薄いもの。皮がつるつるして張りがあり、重量感があるものを選びましょう。
温州みかんの保存方法
風通しの良い場所に保管しましょう。箱で購入する場合は、一度全て出して全てのみかんを確認し、傷んでいるものがあれば取り除きます。(傷んでいるものが入っているとその周りも傷んできます。)下にあったものを上にするように位置を変えて戻します。湿度がこもりやすいので、空気の流通があるように蓋は開けて保管しましょう。
温州みかんの加工品
ジュース、ジャム、ドライフルーツ、缶詰、冷凍ミカンなど
温州みかんの栄養
ビタミンC、カリウム、ベータカロチン、クエン酸、食物繊維、βクリプトキサンチン、シネフィリン、ヘスペリジン、糖質などを含みます。
βクリプトキサンチンとは:みかんに特に多く含まれるカロテノイドの1種です。抗がん作用が高いのが特徴です。
ヘスペリジンとは:柑橘類の皮に含まれる苦み物質で、毛細血管の強化、血流の改善の作用があります。
シネフィリンとは:みかんの酸味成分で、交感神経の働きを活発化し代謝を促進します。
東洋医学(薬膳)からみた温州みかん
寒熱「微温」
昇降「昇」
潤燥「潤」
臓腑「肺・脾」
五味「甘・酸」
東洋医学的効能
開胃:食欲を促進する。
止渇潤肺:喉の渇きを潤し、肺の結膜を潤す。
理気健脾(皮):気の巡りを良くして、消化吸収を促進する。
燥湿化痰(皮):余分な水分を除き痰を収める。
体質相性
「肝陽亢盛」熱っぽくのぼせ気味の体質で、高血圧の人には合いません。
「食積痰湿」痰が生じやすいので、果実は痰を生じさせやすくするため向いていません。皮は逆に痰湿を除くので向いています。
みかんは食べ過ぎると甘味が体に熱をこもらせて、体内で処理しきれない余分な水分を滞らせる性質があります。食べすぎには気をつけましょう。
みかんを使った美味しいレシピ
鶏肉のみかんソースかけ
材料2人分
鶏モモ肉2枚、塩コショウ、酒大さじ1、油適量、100%みかんジュース100ml、醤油小さじ半分、片栗粉適量、エリンギ2本
①鶏モモ肉は包丁を入れて開き、酒を振り、塩コショウする。
②エリンギは食べやすい大きさに切る。
③みかんジュースと醤油を鍋に入れ、火にかけて水溶き片栗粉でとろみをつける。
④フライパンに油を入れ、中火にかけ鶏モモ肉はを皮から入れる。
⑤片面が焼けたらひっくり返して、もう片面も焼く。エリンギも入れて一緒に焼く。
⑥器に盛りつけて、上からみかんソースをかける。エリンギも添えて出来上がり!
イメージ
<参考>
ウィキペディア みかん https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%83%B3
東方栄養新書 梁こう千鶴 メディカルユーコン