コロナウイルス流行時の今こそ気を付けたい体調の変化~生活リズムと栄養

体がだるい、疲れやすいなどの症状はありませんか?

最近なんか疲れやすいと感じる方・・・それは夏バテだけではないかもしれません。
猛暑が続いていたり、季節の変わり目も原因のひとつかもしれませんが、生活リズムの変化によるものの可能性もあります。
今年は、コロナウイルスの流行で在宅でのテレワークの仕事、時差出勤、家族の生活パターンの変化など、生活が大きく変わった人が多いと思います。

生活リズムが崩れることは、実は色々な弊害があるのです。
その疲れはもしかしたら、生活リズムが変わって体内時計が狂い、自律神経やホルモンの状態にに支障が起きているサインかもしれません。

 

1)生活リズムに関連する体内時計とは何か?

人間の体の中には、サーカディアンリズムとよばれる体内時計があります。一日は24時間ですが、体内時計は25時間の周期で自律神経、体温、血圧、ホルモン分泌、睡眠などのリズムを整えています。1時間のズレがあるので、このズレを解消しなくてはいけないのですが、そのためにはリズムを整えるための行動が必要です。1)

しかし最近のコロナウイルス流行で生活パターンが変わり、朝起きる時間や食事時間がバラバラになると、体内時計のズレを調整することが難しくなります。そして体のリズムが乱れて、徐々に体調に異変が起こり始めます。

 

2)体内時計が乱れることで起きる体調の変化

ホルモンの乱れレプチングレリンなどのホルモンが乱れることで、体重が増えやすくなります。メラトニンなどのホルモンの乱れで眠気がいつまでもとれなかったり、体にだるさを感じます。頭痛がしたり、集中力に欠けて仕事や勉強の効率が上がらなくなります。

自律神経の乱れ交感神経副交感神経の調整が乱れることで、血圧にいつもと違う変化があったり、体温が上がりにくくなったりします。内臓の調整が乱れて、食べた食品の消化機能が落ちる可能性もあります。

精神面に関わること:仕事や勉強に集中できない、気分が落ち込んだり、うつ病などの発症に関わる可能性もあります。

免疫が低下する:ホルモンの乱れや自律神経の乱れの結果、免疫が落ちる可能性もあります。

 

3)体内時計を調えるには、どうしたらいいの?

体内時計を整えるにはいくつか方法があります。

 

① 食事・栄養

食事は体内時計をリセットする作用があります。その作用を利用して、体内時計を調整する方法です。

・朝食を食べましょう 

 起床後なるべく1時間以内に朝食を食べることが重要です。最低でも2時間以内です。
出来ればご飯やパンにプラスして、タンパク質の食品を加えましょう。特に憂鬱な気分を緩和するセレトニンの原料となる、アミノ酸の1種のトリプトファンの入っているものを加えると、なお良いでしょう。
トリプトファンの入っているものとは、豆腐・納豆などの大豆製品、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、まぐろやかつおなどの魚類、肉などにも入っています。

・3食の食事の時間はなるべく一定にし、夕食の時間は遅すぎないようにしましょう。

一日3食の食事は一定の時間にした方が、食物の消化吸収に関わる内臓や、ホルモン調整のリズムも整いやすくなります。できれば、6時間ごとに食事をすると良いでしょう。

・朝起きたら、水をコップ1杯の水を一気に飲みましょう。

夜間に脱水になっているので水分補給と、腸に刺激を与えるためにも良い方法です。

・腸を健康に保ちましょう。

腸と脳は神経でつながっています自律神経の調整にも関係します。腸を健康に保つために、食物繊維や発酵食品を含むものを食べましょう。

 

② 光

・毎朝起きたら太陽の光を浴びましょう

毎朝起きたらカーテンを開けて、朝日を浴びましょう。朝日を直接見てはいけません。光を浴びてください。脳の視床下部にある体内時計がリセットされます。その14~16時間後に眠くなり睡眠のリズムが整うのです。4)

・夕方以降は、パソコンやスマホのブルーライトが目にあたる時間を減らしましょう。

夕方から夜にかけて、ブルーライトの光を浴びることで脳が活発化し、心地よい睡眠の邪魔をします。またライトも寒色系の青白色よりも暖色系の電気に変えた方が、良い眠りにつきやすくします。

③ 運動

・軽い運動をしましょう。

軽い運動をすることで筋肉に刺激が入り、ホルモンの調整がしやすくなります。また交感神経などの神経系にも刺激が入ることで、リズムが整いやすくなります。

④ 入浴

・入浴は熱すぎない、ぬるめのお湯にしましょう。

入浴は、38℃程度の少しぬるめに感じるくらいのお湯に、ゆっくりと入った方がリラックスできて、副交感神経が優位になり入眠しやすくなります。熱いお湯に入ると交感神経が活発化し目が冴えてしまいます。

⑤ 睡眠

・就寝時間は、なるべく一定の時間にしましょう。

たとえテレワークや休日であっても、なるべく通常の時間に起きた方が、体内時計は整えやすくなります

 

まとめ

体内時計を整えるために、朝食を食べること、朝の光にを浴びることは必須です。

生活リズムを整えることで、おのずとやる気がでてきます。その日一日の生産性も変わってきます。そして、体内時計が整うことで、自律神経やホルモンのバランスが整い、体調も良くなります。

仕事でもプライベートでもハッピーでいるためには、体の中の時計のリズムを崩さないことが大切です。リズムよく生活していきましょう。

 

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<参考>

1)農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_03.html

2)日本生命保険相互会社 https://www.nissay.co.jp/kaisha/kenkosupport/column/083/

3)大学新入生 の生活 リズ ム と抑 うつ傾 向の関連  筑波大学 谷島弘仁https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy1926/67/5/67_5_403/_pdf

4)日経ヘルスUP GOODDAY30+ https://style.nikkei.com/article/DGXMZO58436620U0A420C2000000/?page=2