牡蠣

これからの時期は牡蠣が美味しくなる季節です。「海のミルク」とも呼ばれる栄養たっぷりの牡蠣は秋冬を代表する食材ですね!   牡蠣の名前の由来 海の岩から「かき落とす」ことから、牡蠣(かき)と名前が付いたと言われています。 この「牡」という漢字が使われるようになったのは、江戸時代からで性別を調べたところどれもオスだったというところからきたようです。実際には、牡蠣は雄雌同体で時期によって性別が変わります。   牡蠣の歴史背景 2億9千5百万年前のペルム紀にはもうすでに出現していたとされています。世界では1万年前の遺跡から出土されているところもあります。古代ギリシャ、ローマ帝国でも食べられてきたようです。 日本でも、縄文時代にはすでに食べられていた遺跡があり、養殖されていたと思われる痕跡もあります。その後もずっと美味しくて栄養たっぷりの貴重な食材として愛されてきました。 今も産地で有名な広島湾では、300年前くらいから養殖されています。大正時代に垂下式養殖法が開発されてからは、全国に養殖生産が広まりました。   牡蠣の種類(日本で流通している種類のみ) マガキ:世界的に一番多く生産されている種類です。冬が旬で、日本では北海道、岩手県、宮城県、兵庫県、岡山県、広島県で養殖されています。 岩ガキ:マガキとは違い夏が旬です。殻の色が茶色っぽく、やや大きめです。天然と養殖とがあります。 スミノエガキ:有明海近辺のみでとれて、あまり出回りません。   牡蠣の流通 マガキは秋から冬にかけて出回ります。カキはRが付く月のみというのは、マガキに対してで、9月から4月ごろまでを指します。 逆に岩ガキは春から夏が旬なのです。そう考えると一年中牡蠣を楽しむことができますね。 産地は広島県、宮城県、岡山県が有名ですが、北海道から九州まで産地があります。大正時代までは東京湾でも生産されていました。   牡蠣の選び方 出回っているものはほとんどが養殖です。 殻付きのものは、温度管理などが良いお店で新鮮な必ず生きているもの、持ってみて殻が厚く身がずっしりと入っているものが良いです。 むき身は、白い身がぷっくりと張りがあって丸みをおびているもの。ひだの色が濃いものが良いです。 生食用と加熱用があるので、用途によって使い分けましょう。 生食用は、保健所の指定した沖合の海域で生息し、紫外線殺菌水などで処理したものです。 加熱用は、比較的岸から近い沿岸を含む全ての海域で生息したものです。   牡蠣の下処理 牡蠣の身は柔らかいので、優しく扱います。牡蠣の身は海水程度の塩水か大根おろし、または片栗粉で軽く揉み洗いし、汚れを落とします。その後2回ほど真水でふり洗い(流水)します。洗った後は優しくペーパータオルで水分を取ります。 料理にもよりますが、牡蠣に酒を振りかけておくと生臭みは消えやすくなります。   牡蠣の保存方法 牡蠣は新鮮なうちに食べましょう。   牡蠣の調理に関して 牡蠣は、風味良く美味しく食べるには火を通しすぎないことが大切です。火を通しすぎると固くなります。しかし、加熱用の方は加熱が不十分だと食中毒になる可能性もあります。 牡蠣の中心温度が85度~90度を90秒以上加熱することでノロウイルスを防ぐことができますので、火の通りを見極めることが大切です。火の通りは少なすぎず多すぎずが基本です。鍋の場合は沸騰を少し抑えてから入れましょう。   牡蠣の食中毒 牡蠣の有名な食中毒には「ノロウイルス」があります。そのほか、大腸菌、腸炎ビブリオ、貝毒によるものなどがあります。 それを防ぐためには、信頼できるお店で新鮮なものを購入し、上記の加熱を行うことや、前後の取り扱いも注意が必要です。 下処理中の手洗い、使用した道具の消毒なども必ずしっかりと行いましょう。   牡蠣の料理・加工品 牡蠣の名物料理は、生ガキ、カキフライ、牡蠣鍋、焼き牡蠣、牡蠣のソテー、カキ飯、牡蠣の土手鍋など多数あります。 加工品では、オイル付け、オイスターソース、カキ醤油、干し牡蠣などもあります。   牡蠣の栄養 牡蠣はとても栄養に富んだ貝で、タンパク質、グリコーゲン、亜鉛、銅、鉄、ビタミンB6、ビタミンB12を含んでいます。   東洋医学からみた牡蠣 寒熱「温(身)」 潤燥「潤」 臓腑「肝・胆・腎」 五味「甘(身)鹹」   東洋医学的効能 補虚調気血:血行を良くし、生理不順、生理痛を改善する。 美顔(肌):冬季に肌を滋養して美顔に効果がある。 身肉は甘味で「温性」、肝臓の機能を強化する効果があります。   体質相性 「気血両虚」胃腸が弱い方は量を控えめに一日1個位が良いでしょう。 「肝陽亢盛」高血圧のある方は控えた方が良いでしょう。 ※東洋医学では牡蠣の殻も使います。                  東方栄養新書より   牡蠣の美味しいレシピ 牡蠣のアヒージョ 材料2人分 牡蠣6個、ニンニク2かけ、唐辛子、塩、オリーブオイル、ブラックペッパー、ブロッコリー、椎茸4枚 ①牡蠣は下処理をし、キッチンペーパーで水分をしっかりとる。ブロッコリーを洗って小分けにし、水分をしっかりとる。(水分をとらないと油に入れた時激しくはねます。)椎茸は石づきをとり、サッとふいて半分に切る。 ②小さい鍋に(できれば鉄なべ)ニンニクとオリーブオイルを入れて弱火にかける。 ③牡蠣、ブロッコリー、椎茸、唐辛子、塩、胡椒を入れて、火が通るまで弱火で煮て出来上がり!   イメージ 牡蠣の酒蒸しパプリカ添え 材料二人分 牡蠣8個、パプリカ赤1/2、黄1/2、酒、塩、醤油 ①牡蠣は下処理をして、キッチンペーパーでしっかり水分をとり、酒を振っておく。 ②蒸し器を温める。 ③パプリカは短冊切りに切る。 ④②の蒸し器に牡蠣とパプリカを入れて蒸す。 ⑤蒸しあがったら、器に盛り付けて好みで塩や醤油をかける。またお好みでレモンやゆず、かぼすをかけても美味しいです。     イメージ  トップへ戻る   ホームへ戻る   <参考> ウィキペディア牡蠣 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%AD_(%E8%B2%9D)   東方栄養新書  梁こう千鶴   メディカルユーコン ... Read More | Share it now!

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旬の今こそ食べたいきのこ料理

きのこは、秋が旬です。季節のきのこをたくさん楽しみましょう!   きのこのリゾット 材料2人分 精白米1合、オリーブオイル、玉ねぎ1/2個、しめじ1/2パック、えのき1/2パック、ベーコン10g、コンソメ、お湯200㎖、牛乳100㎖、パルメザンチーズ(粉チーズ)適量、塩、胡椒、ローリエ、刻みパセリ ①玉ねぎはみじん切りにし、しめじは小分けにし、えのきは細かく切る。 ②ベーコンは1cm程度に切る。 ③深めのフライパンに油を入れて、玉ねぎを透明になるまで中火で炒める。 ④ベーコンを加えて少し炒めたら、えのきとしめじ、洗っていない生米を加えてさらに炒める。 ⑤米が半分透き通ってきたら、お湯を加えて中火に煮込む。 ⑥お湯の量が減って、米が見えてきたらコンソメとローリエを加える。 ⑦コンソメが溶けて全体に味がなじんだら、牛乳を少しずつ入れる。 ⑧牛乳が全体にいきわたり、もったりとした感じになり、米にやや芯がのこっている位で味をみる。 ⑨火を止める直前に、パルメザンチーズを加え良く全体を混ぜ合わせる。塩コショウで味を整える。 ⑩器にもりつけて、刻みパセリをかける。     イメージ きのこカレー 材料 2人分 しめじ1/2パック、えのき1/2パック、エリンギ1/2パック、豚小間肉120g、人参1/2本、玉ねぎ1個、ニンニク1カケ、生姜1カケ、オリーブオイル、カレールー適量、ローリエ、コンソメ、塩、胡椒、炊いたご飯 ①人参は皮をむいて、薄めのいちょう切りにする。しめじ、えのき、エリンギは食べやすい大きさに切り分ける。 ②玉ねぎは半分をみじん切りにして、半分をくし切りにする。ニンニクと症はみじん切りにする。 ③鍋に油を入れて中火で加熱し、ニンニク、ショウガを入れて香りをだす。 ④みじん切りの玉ねぎも加えて、きつね色になるまで中火で炒める。 ⑤豚肉、人参、くし切りの玉ねぎを加えてさらに炒める。 ⑥しめじ、えのき、エリンギも炒める。 ⑦水を入れて、ローリエを入れる。お湯が煮立ったらアクをとる。 ⑧カレールーを加えて味をみて、好みでコンソメ、塩、胡椒で調味する。 ⑨味がなじむまで煮込んで出来上がり。 ⑩皿に炊いたご飯を盛り付けて、カレーをかける。     イメージ きのこと鮭のパスタ 材料2人分 スパゲティ200g、しめじ1パック、たまねぎ1/2個、生鮭2切れ、イタリアンパセリ、塩コショウ、めんつゆ、オリーブオイル ①鮭は塩コショウをして焼いて、食べやすい大きさにほぐしておく。 ②大きな鍋にお湯を沸かし、塩を加えてスパゲティを茹でる。 ③しめじは小分けにし、玉ねぎはスライスにする。イタリアンパセリは飾り用に切っておく。 ④フライパンに油を入れて、玉ねぎを炒める。透き通ってきたらしめじを加える。 ⑤鮭のほぐし身も加えて炒める。 ⑥茹で上がったパスタの水を切って⑤の中に加える。 ⑦塩、胡椒、麺つゆで味付けをする。 ⑧皿に盛り付けて、イタリアンパセリを飾りに乗せる。   イメージ きのこの肉巻き 材料 えのきだけ1パック、豚スライス肉120g、油、塩、胡椒、みりん小さじ1、砂糖小さじ1/2、醤油大さじ1 ①えのきは石づきをとり、小分けにする。 ②えのきに豚スライス肉をまいていく。表面に塩、胡椒をふる。 ③フライパンに油を入れて、②の巻いた肉を転がしながら焼く。 ④焼き目がついたら、合わせ調味料(みりん、砂糖、醤油)を入れて全体的に味をつける。 ⑤器に盛り付けて出来上がり!... Read More | Share it now!

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美味しい大根料理

この季節にはみずみずしい大根でお肌も心も潤しましょう。   1)みぞれ鍋 材料4人分 大根1本、椎茸6枚、人参1/2本、白菜2枚、水菜1/2袋、ブロッコリー1/4個、油揚げ2枚、鶏ひき肉300g、玉ねぎ1/2個、卵1個、だし汁、みりん大さじ1、醤油大さじ2 ①野菜は良く洗い、人参はいちょう切り、ブロッコリーは小分けに切り分け、水菜と白菜はざく切りにする。椎茸は石づきを取り除く。 ②玉ねぎはみじん切りにし、少し空気にさらした後に鶏ひき肉、卵と混ぜ合わせて塩と胡椒で調味して良く捏ねる。 ③油揚げは縦半分に切ってから、1cmぐらいに切る。 ④土鍋にだし汁を用意して煮立たせる。 ⑤大根を皮をむき、すりおろし、水分をきっておく。大根の汁は少し④の鍋に加える。 ⑥鍋のだし汁が煮立ったら人参を入れて、②の肉団子のタネを2cm径ぐらいの大きさに丸めて入れていく。 ⑦油揚げ、白菜、水菜、椎茸、ブロッコリーを入れて、調味料を入れる。 ⑧火を止める直前に大根おろしを加える。(大根おろしは色々な形に形成すると見た目も楽しい鍋になりますよ!) イメージ 2)和風大根サラダ 材料 2人分 大根1/4本、水菜1/4袋、二十日大根(レットラデッシュ)2個、ちりめんじゃこ20g、油、かつお節、和風ドレッシング ①大根は皮をむき、5cm位の千切りにして、さっと水を通しパリパリ感をだす。二十日大根は葉の部分はざく切りにし根の部分は少し飾り用に皮をむき、残りはスライスにする。 ②水菜は良く洗い、5cm位に切る。 ③フライパンに油を入れて、ちりめんじゃこを軽く炒る。 ④器に水菜と二十日大根のスライスを盛り付け、その上に大根の千切りをこんもりと盛り付ける。さらにその上に③のちりめんじゃこをのせ、かつお節をかける。 ⑤好みの量の和風ドレッシングをかける。    イメージ 3)大根ガーリックステーキ 材料4人分 大根1/2本、大根の葉、ニンニク1カケ、油、醤油、バター、プチトマト適量 ①大根は2cmぐらいの厚みの輪切りにする。大根の葉はみじん切りにする。 ②フライパンに油を入れて、ニンニクを入れて香りを出す。 ③中火で大根を入れて蓋をする。 ④下の方が透明になって焼き目が付いたら反対に返す。 ⑤再度蓋をして焼く。 ⑥下の面に焼き目がついて全体的に透明になったら、竹串をいれてスッと通るか確認する。 ⑦竹串が通ったらバターを始めに入れて、醤油を入れて両面に味をつける。大根を取り出し、残った汁の中に大根の葉を入れて、サッと短時間加熱する。 ⑧大根を器に盛り付け、その上に大根の葉を飾る。プチトマトも添える。   イメージ 4)もつ煮 材料2人分 大根1/2本、ニンジン1本、こんにゃく1/2枚、もつ100g、ニンニク適量、酒大さじ1、みりん大さじ1、砂糖大さじ2、醤油大さじ3、長ネギ1/3本 ①もつは、一度熱湯で湯がいてから水で洗う。こんにゃくは湯通しする。 ②大根、ニンジンは1cmくらいのいちょう切りにする。にんにくはスライスにする。長ネギは小口切りに切る。こんにゃくはニンジンと同じくらいの大きさに切る。 ③鍋に大根、ニンジン、もつ、ニンニク、酒を入れて水をひたひたになる位入れる。 ④鍋を火にかけて、煮立ってきたらアクを取る。 ⑤こんにゃくと砂糖とみりんを入れる。 ⑥ある程度大根に甘味がついたら、醤油を加えて調味する。 ⑦弱火にして大根が柔らかくなり、全体的に味が染みるまで煮込む。 ⑧器に盛り付けて、上に刻んだネギを飾り出来上がり!   イメージ 5)ふろふき大根 材料 大根1/2本、ゆず1個、昆布10cm、合わせみそ40g、砂糖20g、みりん大さじ1、酒大さじ1、米のとぎ汁 ①大根は皮をむき、2cmくらいの厚さに輪切りにする。できれば面取りをすると綺麗に仕上がります。 ②米のとぎ汁を鍋に入れて、その中に昆布と①の大根を入れて煮る。 ③ゆずの皮をむき、刻む。ゆずの実は汁をしぼっておく。 ④小さめの鍋に合わせみそ、砂糖、みりん、酒を入れて弱火で良く混ぜ合わせる。照りが出てきたら火を止めて、好みの量のゆずの汁を加える。 ⑤大根は竹串がスッと抵抗なく通れば火が通っているので、器に盛り付ける。 ⑥上からゆず味噌をのせて、最後にゆずの皮を飾る。   イメージ 素材の味にプラス他の組み合わせる食材の味を含んで美味しくなったり、引き立てたり万能な大根。秋から冬には欠かせない野菜ですね!旬の野菜を食べましょう。   トップへ戻る   ホームへ戻る ... Read More | Share it now!

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秋の味覚       大根

  寒くなってくると大根が美味しい季節になってきますね。   大根の名前の由来 室町時代以前には「於朋泥(おほね)」と呼ばれていましたが、室町時代から大きな根を食べる野菜であることから、「大根」に変わったといわれています。   大根の歴史背景 原産地はコーカサス地方、パレスチナ、エジプト、西南アジアという説があり、どこなのかはわかっていません。古代エジプトでは、ピラミッドの建設者が食べていたという記録があったり、古代ローマやギリシャでも食べられていたようです。 日本には中国から入ってきました。何時なのかははっきりとはわかっていませんが、弥生時代には伝わっていたようです。日本書紀にも「於朋泥」という名前が出てきます。万葉集では女性の腕を「於朋泥のように真っ白い」と例えが載っており、美しさの象徴とされていました。 一般的に庶民に食べられるようになったのは江戸時代に入ってからで、江戸近郊の練馬・板橋、浦和、三浦半島で多く作られるようになりました。飢饉の時や冬でも食べられる野菜は貴重でした。また長く持つように、その頃から大根を干す技術も発達したり、漬物も作られるようになりました。   大根の種類 日本大根、ヨーロッパ大根、中国大根があります。 日本大根の種類 青首大根が、現在の主流な生産種になっています。 その他に、白首大根(練馬大根、三浦大根、大蔵大根など)、宮重大根、二年子、時無し、若春、桜島、聖護院、都、守口、源助、万領など種類は多く110品種が1980年には登録されていました。   大根の流通 大根の旬は秋から冬ですが、春や夏にも出回ります。 主な産地は北海道、青森、千葉、神奈川、宮崎です。   大根の選び方 葉の部分や根の部分が両方ともピンと張りがあり、真っ直ぐに伸びているもの。白く光沢があり、キメが細かくみずみずしいもの。ヒゲ根が縦に揃っているものが良いです。 大きさの割に軽いものは、中心部分に空洞のスが入っている場合があります。   大根の保存方法 葉が付いているものはすぐに切り離し、根の部分はできれば立てて冷暗所で保存しましょう。包丁で切った断面は、乾燥しないようにラップかビニール袋で覆いましょう。   大根の調理 大根は使う部分により、味の違いがあります。 大根の先端部は辛みが強いので、辛めの大根おろしが好きな方は勢いよく下ろすとさらに辛くなります。ぜひお試しを。炒め物や漬物も向いています。加熱すると辛みはなくなります。 中間より上は、まろやかな味で甘みがあります。生で食べるサラダなどにも向いています。真ん中は煮物などの調理に向いています。   大根料理 大根鍋、ブリ大根、大根おろし、おでん、たくあん、切り干し大根、べったら漬けなどが有名です。サラダなどに使ってもさっぱりとして美味しい野菜です。   大根の栄養 根:ビタミンC、カリウム、食物繊維など 葉:βカロチン、カルシウムなど 辛み成分:アリルイソチオシネート(肝臓の解毒作用を助けるといわれています。) 大根おろしなど生で食べる場合は、含まれる酵素も一緒にとることができます。一緒に食べた食品の消化を助けます。 アミラーゼ(ジアスターゼ):デンプンなど糖質の消化酵素 プロテアーゼ:タンパク質の消化酵素 リパーゼ:脂肪の消化酵素 オキシターゼ:酸化還元酵素、解毒作用を補助します。 焼き魚や肉などの焦げたタンパク質は、発がん性物質になることがあります。 さんまなどの焼き魚に大根おろしを添え物としてつけるのは、昔からの知恵でベストマッチなのです。   東洋医学(薬膳)でみた「大根」 寒熱「涼(平)」 昇降「昇(生)」「降(加熱)」 臓腑「脾・胃・肺」 五味「辛(生)、甘(加熱)」   東洋医学的効能 除風寒:寒気からの風邪を回復される。 寛胸離膈:胸苦しい感じを解消する。 下気和中:気の巡りを促し、整腸して胃腸の働きを良くする。 化痰消食散結:痰の出を良くし、消化を促す。 解毒:体内の毒素を分解する。   体質相性 大根は消化を促す働きがあります。 「食積痰湿」で消化不良がある人には合っています。 「肝陽亢盛」で高血圧の人には合っています。 「気血両虚」で胃腸が弱い方には合いません。   大根の美味しいレシピ 牛肉と大根の煮付け 材料2人分 大根1/4本、大根の葉少量、牛小間肉60g、油、砂糖小さじ1、みりん小さじ1、醤油大さじ1、一味唐辛子少々 ①大根は皮をむき、輪切りにする。大根の葉は刻んでおく。 ②鍋に油をしき、中火にかけて温まったら牛肉を入れて炒める。 ③牛肉に火が半分入ったら、大根を入れて軽く炒めて水を入れる。 ④煮汁に砂糖とみりんを入れる。 ⑤大根に半分くらい火が通ったら醤油を入れて味がなじむまで煮込む。 ⑥火を止める前に大根の葉を入れて、大根の葉がしんなりしたらできあがり!     イメージ トップへ戻る   ホームへ戻る   <参考> ウィキペディア  大根 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%B3   東方栄養新書   梁こう千鶴   メディカルユーコン   ... Read More | Share it now!

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秋の味覚   蕎麦

  新蕎麦の季節になりました。蕎麦好きの人には新蕎麦の香りはたまりませんね。   蕎麦の名前の由来 蕎麦の実を挽いて粉にしたものを練って茹でたものを「蕎麦がき」と言います。麺にした方は「蕎麦切り」と呼んでいたのですが、いつの間にか「蕎麦」と省略して呼ばれるようになりました。   蕎麦の歴史背景 蕎麦の原産地は中国です。モンゴルやチベット、朝鮮半島を経て、日本に入ってきたのは奈良時代より前の時代でした。しかしこの時代には、米に比べると蕎麦は珍重されておらず、飢饉の時に食べる用の雑穀と思われていたようです。そのため、あまり積極的には作られていなかったようですが、土地の荒れた不毛の土地でも作ることが出来たので、広い範囲で所どころで作られていました。 江戸時代より前は蕎麦がきや蕎麦焼きが主流の食べ方でしたが、江戸時代初期ぐらいから、細く切った麺として食べられるようになりました。そして各地で蕎麦料理がつくられるようになりました。街角には蕎麦屋や屋台の蕎麦屋もできました。江戸では、今のように茹でるというよりもせいろに入れて蒸す製法で作られ、客に提供されていました。 江戸では、蕎麦の食べ方も風流に発展していきました。そして、今のような形になったのです。 蕎麦の流通 蕎麦は夏にとれるものと、秋に旬を迎えるものがあります。秋の方が香りが高く珍重されます。 気候条件も幅広く、やせた土地でも出来るので、北は北海道から九州まで各地で蕎麦の生産地があります。   蕎麦の種類(麺) <蕎麦粉の割合> 十割蕎麦:100%そば粉で作った麺のことです。そば粉はグルテンを含まないので、そば粉だけでまとめるのはとても大変で、技術が必要です。 二八蕎麦:2割が小麦粉、8割がそば粉で作られた麺です。こちらが一般的蕎麦で流通量が多いです。 <蕎麦粉の種類による分類> 更科蕎麦:蕎麦の一番粉のことを更科と言います。実の内側の部分が多いので、白い粉になります。とてもサラサラしていて、上品な香りです。つなぎがないとなかなかまとまらなく、つなぎをいれるのが一般的です。この一番粉をつかった蕎麦は、白い色をしているのが特徴です。 田舎蕎麦:蕎麦柄も全て入れた、グレイ色の蕎麦です。香りや味が濃厚で、強いそばつゆにも負けません。各地の山地で食べられることが多いです。   各地の蕎麦と加工品 ざるそば、わんこそば、かも南蛮そば、にしん蕎麦、深大寺蕎麦、へぎそば、とろろそば、おろし蕎麦など その他:そばぼうろ、おやき、蕎麦湯など 海外の蕎麦料理 ・ガレット:そば粉のクレープ(フランス) ・ピッッオケリ:そば粉のショートパスタ(イタリア) ・クラクフカーシャ:そばのおじや(スロベニア) ・ロティ:そば粉の平たいパン(ネパール)   蕎麦アレルギー 蕎麦は、重篤なアレルギー反応を引き起こす場合があります。アレルギー表示指定食品のひとつです。アレルギーを持っている人は、必ず入っていないか確認しましょう。   蕎麦の栄養価 糖質のデンプンが主体です。ビタミンB1、B2、ルチンを含みます。 ルチン ルチンはフラボノイドの一種でビタミンPとも呼ばれています。血管を丈夫にしたり、止血を助けたり、血圧を下げる作用があります。   東洋医学(薬膳)からみた「そば」 寒熱「涼」 昇降「降」 臓腑「脾・胃・大腸」 五味「甘」   東洋医学的効能 開胃寛腸:食欲を回復させる。整腸作用を持つ。 下気消積:胃腸の機能を回復して活性化させ、老廃物を排除する。 清熱解毒:体にこもった余分な熱を収め、体の老廃物を除き毒のあるものを分解する。   体質相性 「肝陽亢盛」熱がたまりやすい、高血圧の方には合っています。 「食積痰湿」消化不良のある人に整腸作用があるので合っています。 「陽虚」で下痢をしやすく、腎機能の低下している人には合わず控えた方が良いでしょう。 「気血両虚」「老人」「小児」の方には、消化が悪いので合いません。控えめにしましょう。   蕎麦のおいしいレシピ きのこのガレット 材料 2人分 そば粉60g、水、卵2個、溶けるチーズ20g、玉ねぎ1/2、エリンギ1本、しめじ30g、バター5g、塩コショウ ①そば粉に水を合わせておく。 ②玉ねぎはくし切り、エリンギ、しめじは細かく食べやすい大きさにする。 ③フライパンに油をしいて、玉ねぎ、エリンギ、しめじを炒めて塩コショウで味付けして、皿にとっておく。 ④フライパンをきれいにして、再度油をひきそば粉を水で溶いたものを流し入れて薄くのばす。 ⑤表面がフツフツしてきたら、③の具材を入れて、真ん中にくぼみをつくる。 ⑥真ん中のくぼみに卵を入れて、白身の部分から野菜にかけてチーズを乗せる。 ⑦弱火で焼き、バターを乗せる。 ⑧チーズが溶けて、黄身が少し固まったら4隅を折り返して四角に形どり、皿に乗せて出来上がり!     イメージ トップへ戻る   ホームへ戻る   <参考> ウィキペディア  蕎麦 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%95%8E%E9%BA%A6 東方栄養新書 ... Read More | Share it now!

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秋は特に体の冷えに注意~知って得する冷え性を改善するための食生活

暑かった夏がやっと終わり、秋になって気持ちの良い季節になってきました。 秋に気をつけたいのが、朝晩と昼間の気温の変化です。体が冷えると「冷えは万病のもと」と言われるように、免疫が低下して体調が崩れやすくなります。 冷えを予防するための方法がいくつかあります。食事や生活習慣で気をつけていただきたいことを紹介します。   冷えを予防する食生活 食事は東洋医学(薬膳)の考えをとり入れて、体の内側から冷えを予防する方法をお伝えします。 東洋医学(薬膳)では、食品の属性の分類があり、熱・温(体を温める)、寒・涼(体を冷やす)、平(どちらでもない)ものに分かれます。 体質や体調に合わせて、食品を選ぶことで体の内側から作用します。   1)体を冷やすものを減らす 体を冷やす食品や飲み物を減らし、温めるものを摂り入れることで、体が温度調整しやすくなります。 ・体を冷やす食材 なす、トマト、きゅうり、冬瓜、ゴーヤ、すいか、メロン ほうれん草、青梗菜、せり、海藻、たこ、カニ、そば バナナ、キウイフルーツ、梨、オレンジ、グレープフルーツ、マンゴー 砂糖や塩を使った食べ物など   ・体を冷やす飲み物 冷たいジュース類、緑茶、烏龍茶、プーアル茶など   2)体を温めるものを増やす ・体を温める食材 たまねぎ、くるみ、くり、もち米、黒砂糖、鮭、えび、鶏肉、牛肉、羊肉 生姜、にんにく、ねぎ、唐辛子、シナモンなど   ・体を温める飲み物 紅茶、ジャスミン茶など   体を温める食材を使ったお勧めメニュー ・栗おこわ(炊飯器使用) 材料 もち米3合、むき栗250g、昆布10cm、酒大さじ2、薄口醤油小さじ2、みりん小さじ1、塩小さじ½、黒ゴマ ①もち米は洗ってからザルにあげておく。 ②栗はむいたものを用意する。 ③炊飯器にもち米を入れて、水を大さじ3分ひいた量をおこわの目盛りに合わせて入れる。 ④調味料を水に溶かし入れる。全体的に均等なるように、釜をまわす。 ⑤お米の上にむき栗、昆布を入れて炊飯器のスイッチを入れる。 ⑥炊きあがったら全体的に混ぜて、器に盛り付けたた後に黒ゴマをふる。   イメージ ・アツアツ羊肉鍋 羊肉スライス200g、豆腐1/2丁、長ネギ1本、白菜150g、もやし50g、にら1/3束、えのき茸1株、生姜1カケ、にんにく1カケ、みりん大さじ1、酒大さじ2、豆板醤20g、一味唐辛子、醤油大さじ2、味噌小さじ1、だし汁 ①もやしは良く洗う。白菜は洗ってからざく切りに切る。えのきとにらは5cmくらいに切り分ける。長ネギは煮る分は2cm程度の斜め切り、薬味の分は小口切りにする。生姜、にんにくはスライスにする。 ②土鍋にだし汁を入れて、生姜、にんにく、調味料を入れて煮立たせる。 ③鍋に羊肉、豆腐、野菜を入れて煮込んで出来上がり。 ④好みで一味唐辛子を加える。     イメージ ・生姜紅茶 材料  紅茶適量、ショウガ1カケ ①熱湯を沸かし、紅茶を入れる。ショウガはすりおろし、しょうが汁を作っておく。 ②紅茶にすりおろしたショウガ汁を入れる。(好みですり下ろしたままの生姜を入れても美味しいです。)   冷えを予防する習慣   1)体を冷やす習慣を減らす ①汗をかいてそのままにしていませんか? 汗は体の体温を下げる作用があります。スポーツをした後などにすぐに着替えずそのままにしておくと、体からどんどん体温が奪われます。すぐに着替えましょう。   ②雨にぬれてそのままにしていませんか? 雨で少しぬれてもそのままにしている人を見かけますが、雨でぬれた衣服は汗と同様に体から体温を奪います。すぐに着替えましょう。   ③ファッション重視で寒さを我慢していませんか? 服装も大切な要素です。特に首元、足元、手首を温めるような服装を心がけましょう。 また、お腹を冷やさないことも大切です。腹巻や防寒の下着などを利用するのも良いですよね。また状況に応じて使い捨てカイロの利用も効果的です。   ④きつすぎる下着やレギンス、ジーンズなど履いていませんか? きつすぎるサイズの服は体を締め付けて、血行を悪くします。無理のないサイズと形にしましょう。   2)体を温める習慣をつくる ①入浴をする 最近は、シャワーだけで済ませてしまう人も多いかもしれませんが、温かいお湯で入浴し体を温めるのも、冷えを撃退するには有効です。 38度位の温かいお湯に、少し長めに浸かるのが体を芯から温めるコツです。熱すぎるお湯は表面だけ急激に温まり、芯まで温まりません。また心臓にも負担がかかります。   ②ウォーキングなどの運動習慣をつくる 軽く運動することは冷えの撃退にも有効です。全身の血行を良くして、体を温めます。ただ、汗をかいたときはすぐに着替えましょう。   ③筋トレをする 体に筋肉がしっかりあると、発熱効果が高まります。スクワットや腕立て伏せなどは無理なく家でも出来るので、行ってみましょう。   気温の変化には衣服で調整し、体調を整えると共に、普段口にするものや習慣も気をつけてみませんか?   トップへ戻る   ホームへ戻る   <参考> 東方栄養新書    梁こう千鶴     メディカルユーコン ウィキペディア 冷え性 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%B7%E3%81%88%E6%80%A7 ... Read More | Share it now!

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