私たち人間にとって、そして人間だけでなく他の生物も全て、生きていくために水はなくてはならないものです。世界的な気候変動で、今までよりもさらに水に注目が集まっています。貴重な資源である水のことを再度考えてみませんか?
体の中の水
私たちの体の半分以上は水分で出来ています。
乳児は体重の75~85%、子どもは体重の70~75%、大人は体重の60~65%、高齢者は約50~55%が水分です。
成人では体重の10%水分を失うと危篤状態に陥り、体重の20%水分を失うと死に至るのです。大人で1週間水分がとれないとほぼ死に至ります。
体の中では2/3は細胞の中に、残りの1/3は細胞の外で色々な代謝に関わっています。
年をとるごとに体内の水分が少なくなるのは、細胞内の水分が減るからです。お年寄りは体の中に水分を保持する力が弱くなります。そのため、若い人に比べてお年寄りは脱水や熱中症になりやすいのです。
水の働き
・物質を溶かす溶媒となる
・血液となり、栄養素や代謝産物などの輸送をする
・体液のバランスや浸透圧の維持を行っている
・体内の各細胞内で、化学反応を行っている
・体温の調節を行う
・代謝産物を体外に出す
・粘液を作ることで体を守る
・唾液や消化液を作り消化を助ける
・唾液で味覚を正常に働けるようにする
水分の必要量
個人差はありますが、成人でおおよそ2.5~3リットル必要です。
体の中の出納
入る
飲料水1300㎖、食物中の水分1000㎖、代謝水200㎖程度
出る
尿1500㎖、便100㎖、汗や呼気900㎖程度
脱水になりやすいリスク
・夏やスポーツ時など汗を多くかく時には、もっと多く必要です。
・お年寄りは水分を体にあまり溜めておけなくて、さらに喉の渇きも感じにくくなっています。それに高血圧や心臓病の薬で利尿剤を服薬している人や、トイレに行きたくないと水分を自分で制限している人もいます。
・子どもは代謝が盛んなので、こまめな水分摂取が必要です。
・発熱・下痢・嘔吐がある時にも脱水になりやすくなります。
・食欲がない時も脱水になりやすくなります。
子どもやお年寄りが周りにいる人は、本人の自覚が無くても、こまめに水分を勧めましょう。
水分は何から摂るのがよいのでしょうか
飲む水分はできれば、水が一番良いのです。常温の水が一番良いですが、寒い時には白湯を、暑い夏には冷たくした水でも良いです。夏の熱中症予防のためには、冷たく冷やした水がお勧めです。
スポーツドリンクを含めたジュースは糖分が多く、多く摂りすぎると血糖値に問題が生じたり、中性脂肪が増えたりします。水分摂取としてではなく、嗜好品として摂る程度が望ましいです。
コーヒーやお茶は気分転換に一日1~2杯程度なら良いのですが、カフェインなど摂りすぎが気になる所です。また利尿作用があるので、水分としてはカウントできません。
アルコールは、水分にはカウントできません。ビールを500㎖飲んだら、尿が600㎖出ると言われています。アルコールを飲んだ後は、その分の水分補給も必要です。
水が足りない脱水の時の症状
・体重の1%減少 : のどの渇き、頭痛、体温の上昇
・体重の10%減少 : 筋肉の痙攣、意識混濁、腎機能障害
・体重の20%減少 : 生死の境
水の環境について
地球の水の97%が海水で、淡水はわずかに3%しかありません。その3%のほとんどが氷山や氷河なのです。人が使えるきれいな水は本当に僅かです。雨水が大地に染み込み濾過される自然のサイクルがあってこその美味しい水です。山や川など、豊かな自然を守っていきたいですね。
<参考>
ウィキペディア 水 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4
臨床栄養ディクショナリー 山本みどり 佐々木公子 大池教子 メディカ出版